9月どりメロンの遮光処理による高品質化技術

[要約]
 
メロン9月どり作型において、定植前後の95%遮光処理地温を低く抑えられるとともに、果実の外観糖度等の品質を向上することができる。
   徳島県立農業試験場 池田分場 園芸科
        [連絡先]0883-72-0239
        [部会名]傾斜地農業
        [専門]栽培
        [対象]果菜類
        [分類]研究

[背景・ねらい]

県西部のメロン栽培は6~7月どり及び10~11月どり作型が行われているが、産地が小規模なため市場対応力が弱く経営が不安定である。そこで、新たに彼岸需要を考えた9月どり作型を加え、産地の連携による出荷期間の延長を行いメロン農家の経営安定を図る。しかし、9月どりは栽培期間が高温、強日射下で行われるため、生育が不安定になりやす いので、遮光処理による地温、気温上昇を抑制し、生育の安定化による果実の高品質化を図る。

[成果の内容・特徴]
  1. 遮光率95%の遮光シートで、定植前から定植5、6日後までハウスの天井部のみを被覆し、その後は遮光率約40%の遮光ネットに張り替え、果実の肥大初期に当たる7月下旬に除去する(図1)。
  2. 定植前後の95%遮光処理を行うことで、無処理と比べ平均地温を約2℃低く保つことができた(図2)。
  3. 茎長は活着以降40%遮光処理で無処理より長くなったが、果実節葉の葉身長、葉幅は逆に活着以降無処理で大きくなった(表1)。
  4. 果実の外観評価(ネットの密度、形状等)、糖度は定植前後のみ遮光処理を行った区が最も良好で、それぞれ3.8、14.0となったが、活着以降の遮光処理は無処理に比べ外観評価、糖度が低下した(表1)。                                                                                    

[成果の活用面・留意点]

  1. 中標高地において定植前後の遮光処理のみの簡単な作業で品質の良好な果実が収穫でき従来の作型との組み合わせで作期延長、産地拡大が期待できる。
  2. 雨水の浸入による果実の裂果を防止するため排水対策を徹底する。

 [その他]
 
研究課題名:標高差を活用したメロンの作期拡大技術の確立
予算区分  :国補(地域基幹)
研究期間  :平成7年度(平成6~10年)
研究担当者:國見吉広
発表論文等:なし
 
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