卸売市場におけるアルストロメリアの品質評価

[要約]
 
アルストロメリアの2L秀品規格において品質を左右する要因は、花柄長、切り花重、花持ち、葉数、花首長、葉持ちであり、具体的には、短い花柄長と花首長で、着生する葉数が多いこと、そして、切り花重量があり、花持ち日数と葉持ち日数が長いことである。
   愛媛県農業試験場・経営流通室
        [連絡先]089-993-2020
        [部会名]営農
        [専門]経営
        [対象]花き類
        [分類]指導

[背景・ねらい]

現在、花き産地では流通・消費動向に即した高品質生産を行い、ブランドの確立によって商品の差別化を図ることが基本的な課題となっている。
そこで、3月13日の松山市場において、販売規模や販売の継続性などの流通要素が同レベルであるにもかかわらず、100円/本(A農家出荷)と80円/本(B農家出荷)の価格差が発生した2L秀品規格(切り花長85㎝以上のA級品)のアルストロメりア(品種:ウイルヘルミナ)について、その品質差を究明することにより、高品質生産物として評価されるために不可欠となる品質の諸特性を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
  1. 平均の差の有意差検定(t検定)の結果、高価格商品と低価格商品の間で、花径、花色a*値、花色b*値、茎径、茎の曲がり、茎下垂幅、及び葉色には、1%水準での有意性は認められない。また、観察評価を行った病虫害の被害程度、よごれ程度、いたみ程度、切り前にも、大きな差は認められない。
    従って、切り花重、葉数、分枝数、花柄長、花持ち、花首長、葉身長、葉持ちの8項目が、価格差に大きな影響を及ぼすものと考えられる(表1)。
  2. 数量化Ⅱ類を適用して、上述の8項目が価格差に及ぼす影響力(レンジ)を測定すると、花柄長(0.9298)、切り花重(0.7952)、花持ち(0.7397)、葉数(0.6344)の順に、影響を及ぼすことが認められる(表2)。
  3. 以上の結果、アルストロメリアの2L秀品規格において品質を左右する要因は、花柄長、切り花重、花持ち、葉数、並びに花首長、葉持ちであり、具体的には、短い花柄長と花首長で、着生する葉数が多いこと、そして、切り花重量があり、かつ花持ち日数と葉持ち日数が長いことである。 

[成果の活用面・留意点]

  1. 市場、販売時期、品種、等階級について、本試験の設定項目以外は確認していないため、留意する必要がある。

 [その他]
 
研究課題名:切り花類の価格形成要因の解明と出荷管理改善モデルの策定研究
予算区分  :県単
研究期間  :平成7年度(平成6~8年)
研究担当者:山本和博、大野高資
発表論文等:卸売市場におけるアルストロメリアの品質評価基準、愛媛農試研究報告、第34号、1996、投稿中
 
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