キュウリ炭そ病の発生要因と対策

[要約]
 
キュウリ炭そ病の発生は栽培様式により大きく異なり、夏秋期の露地栽培で発生が多い。品種間差が認められ、発生後は降雨頻度が高いと水平、垂直方向への進展が著しく早い。ハウス型等雨除けによる病害発生抑制効果が大きい。
    徳島県立農業試験場 病虫科
        [連絡先]0886-74-1660
        [部会名]生産環境(病害虫)
        [専門]作物病害
        [対象]果菜類
        [分類]指導

[背景・ねらい]

徳島県中部の夏秋キュウリの、露地栽培では毎年のように炭そ病が発生し、被害がみられる。ウリ類の炭そ病については1950年代に病原菌の生態等が洋細に報告されているが、栽培様式等の関連を述べたものはなく、また降水量等気象との関係についてなお解析が不十分な面がみられる。そこで本病の発生と栽培方法並びに気象との関係について検討し、防除対策の一助とする。

[成果の内容・特徴]
  1. 栽培様式により炭そ病の発生は大きく異なり、夏秋期の(秋型)露地栽培では毎年のように多発するが春夏期(夏型)は少なく、促成や半促成等被覆栽培での発病は認められない(表1)。
  2. 夏秋栽培キュウリでは降水量が多い年に多発する傾向が認められる。発生後は降雨頻度が高いと水平、垂直方向への蔓延が著しい(図1)。
  3. 品種間差が明瞭で、一般に露地栽培用品種は発生が多く、逆に促成栽培用品種は発生が少ない(表2)。
  4. 夏秋特に盛夏期における雨天日は最高気温の上昇を抑制し、最低気温が変わらないため、炭そ病菌の生育適温の時間帯が長い。
  5. 栽培様式ではハウス型雨除けの抑制効果は明瞭であるが、畦の上部だけを覆う簡易型雨除けの抑制効果もかなり認められる(図1)。                                                                                     

[成果の活用面・留意点]

  1. 常発地帯の露地栽培では栽培様式や品種を見直す。
  2. ハウス型雨除け栽培は降り込む雨が直接葉に当たらないような被覆とする。

[その他]
 
研究課題名:キュウリ炭そ病の防除に関する試験
予算区分   :国補
研究期間   :平成3~6年
研究担当者:金磯泰雄
発表論文等:①キュウリ炭そ病の発生要因、四国植防、30、1995
          ②キュウリ炭そ病の発生と栽培様式並びに気象条件 徳島農試研報、32、1996(掲載予定)
 
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