愛媛県における平成6、7年産水稲の豊作要因

[要約]
 
平成6年および7年は、水稲生育期間の気温が高く、日射量が多かったために、生育が旺盛となり、また台風及び病虫害被害は少なかったことが豊作に結びついた。収量構成要素では、穂数1穂籾数の増加が大きかった。
     愛媛県農業試験場・栽培開発室
        [連絡先]089-993-2020
        [部会名]水田・畑作
        [専門]栽培
        [対象]稲類
        [分類]指導

[背景・ねらい]

愛媛県の平均収量と作況指数は、平成6年度が531㎏/10aと113、平成7年度が512㎏/10aと109であり、本県の平均収量が初めて500㎏台の2年連続の豊作となった。この豊作に関連する要因を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
  1. 6月から10月の気象条件は、両年ともに晴れの日が多かったことから、気温は高くて日射量は多かった(表1)。
  2. あきたこまちの出穂予測モデル(1993年四国農業研究成果情報)で計算した平成6及び7年の移植~出穂期の気象条件は、平均気温が高くて積算日射量が多かった。有効積算温度580℃から計算した登熟期間の積算日射量は、平年に比較して平成6年が7月24日から8月30日まで、平成7年が7月10日から8月24日まで多かった(図1、2)。
  3. 平成6年の県内の市町村別水稲収量は、228~597㎏/10aであり、西条市から伊予市にかけての地域で多かった。平年に対する増収量は、21~135㎏/10aであり、東・中予の平坦部で大きかった(図3)。
  4. 病害虫に関して、平成6年度はコブノメイガとイネツトムシ、平成7度はコブノメイガが発生したが、被害程度は軽微であった。一方、台風により平成6年度が3回(7・14・26号)、7年度が3回(3・12・14号)影響を受けたが、被害程度は軽微であった。
  5. 平成4年度と対比させ平成6・7年度の県内各地の収量及び収量構成要素は、ほとんどの地域で多収であり、穂数と1穂籾数の増加が大きかった。しかし、外観品質は未熟粒が多くて、不良であった(表2)。                                                                              

[成果の活用面・留意点]

  1. 市町村別の収量差の原因についてはさらに検討が必要である。

 [その他]
 
研究課題名:水稲優良品種の育成と安定生産技術の確立
予算区分   :県単
研究期間  :平成7年度(昭和61年~)
研究担当者:鳥生誠二、住吉俊治
発表論文等:なし
 
目次へ戻る