暖地低標高地の草地内に初冬追播したペレニアルライグラス品種の定着

[要約]
暖地低標高草地初冬追播したペレニアルライグラス品種の中で、ヤツナミは最も安定的な定着を示し、高温少雨の越夏後の生存においても優れていた。
   四国農業試験場・地域基盤研究部・草地畜産研究室
      [連絡先]0877-62-0800
      [部会名]畜産
      [専門]栽培
      [対象]牧草類
      [分類]研究

[背景・ねらい]

ペレニアルライグラスは、暖地の低標高の放牧草地において、秋から春にかけて優良な基幹草種として期待される。そこで、春以降の放牧を自的とする暖地低標高の草地に、雑草の生長が停止する12月の初冬に、5品種を追播して定着を比較した。

[成果の内容・特徴]
  1. 各品種の草丈、被覆力を示す被度及び乾物重において、4倍体・晩生のヤツナミが優れ、メヒシバで荒廃した草地への追播による改善効果がみられた(表1)。
  2. 5月の1番刈後、年間約800CD/haの放牧条件で、異常気象(表3)の夏季を経過した利用2年目1番草においても、ヤツナミの草丈、乾物重及び株数(表2)には他品種よりも優れた特性かみられた。特に、被度(図1)では、ヤツナミか最も優っていた。
  3. 以上の結果から、暖地低標高草地における初冬季追播条件では、4倍体で晩生のヤツナミの定着か優れていると判断された。
[成果の活用面・留意点]
  1. 暖地の低標高と積雪の少ない中標高地帯で追播翌年の春及び秋の放牧を目的とする草地に、本草種・品種を導入する場合に活用できる。
  2. 追播時には、強害雑草か少なく、裸地が見える状態であることが必要。永続性については末検討である。

 [その他]
 
研究課題名:暖地傾斜地における放牧採草兼用草地の草生回復技術の確立
予算区分:経常
研究期間:平成7年度(平成5~7年)
研究担当者:佐藤健次,井村毅,小迫孝実(中国農試),山田敏彦(山梨酪試)
発表論文等:暖地傾斜兼用草地における初冬季追播ペレニアルライグラスの定着,日草誌,41巻(別),169~170,1995。
 
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