ノズル回動式スプレーヤーによる日本ナシおよびカキの防除効果

[要約]
ノズル回動式スプレーヤー日本ナシおよびかきに対する生育期間中の防除効果は、薬剤付着量ならびに病害虫発生程度の比較において手散布およびスピードスプレーヤーと同等であり、傾斜地での果樹用防除機として実用性がある。
   徳島県果樹試験場県北分場 保護環境科 落葉果樹科
    [連絡先]0886-94-2712
    [部会名]果樹・傾斜地農業
    [専門]栽培
    [対象]果樹類
    [分類]普及

[背景・ねらい]

省カ化のための落葉果樹用防除機として、スピードスプレーヤー(SS)が普及しているが、傾斜地園地や小規模園地での利用は難しい。そこで、傾斜地用として新しく開発されたノズル回動式スプレーヤー(Y社製)を用い、日本ナシおよびカキの発芽期から収穫期までの防除を実施し、本機の防除効果を調査した。

[成果の内容・特徴]
  1. 薬剤付着量調査では、ナシ・カキともにすべての付着紙が有効付着量(程度5)以上であり、これはSSや手散布と同等以上である(図1図2)。
  2. 病虫害の被害程度はナシではSSと同程度である。カキにおいても病害についてはSS や手散布と差がないが、下部(地上60㎝)で虫害果が若干みられた。このため、ノズル回動式スプレーヤー(表1)の下部にノズルを追加した結果、下部の付着程度が向上した。(表2表3図3)。
  3. クローラ式を採用し旋回半径が小さく走行性が高いため、小規模園地や緩傾斜地果樹園でも使用可能である。また、降雨直後のようなすべりやすい条件下でも容易に走行できる。
  4. 送風機がないためSSに比べて騒音が小さい。騒音公害が心配される都市近郊のナシ産地などへの導入に適している。
[成果の活用面・留意点]
  1. 小規模園地や傾斜地など、SSが利用できなかった園地への導入が可能である。
  2. 傾斜地での走行は傾斜度15度未満とする。
  3. 樹種や樹高などによってノズルの機類を変えて到達距離や拡散度を調節する必要がある。

 [その他]
 
研究課題名:果樹用無気噴霧防除機による防除効果試験
予算区分   :委託試験
研究期間   :平成7年度(単年度)
研究担当者:村上來、小池明、佐尾山祥史、福田雅仁、平瀬早苗
発表論文等:なし
 
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