ウメシロカイガラムシとクワシロカイガラムシの奇生性天敵
[要約]
ウメシロカイガラムシ
と
クワシロカイガラムシ
の奇生性天敵のうち、
Encarsia berlesei, Encarsia sp., Arrhenophagus albitibiae, Aphytis diaspidis
は両種カイガラムシの重要な
寄生蜂
であり、奇主の1、2齢幼虫期に羽化する。
徳島県果樹試験場 病虫科 [連絡先]08854-2-2545 [部会名]果樹 [専門]作物害虫 [対象]果樹類 [分類]研究
[背景・ねらい]
モモ、ウメ、スモモなどの果樹では、ウメシロカイガラムシが、キウイなどでクワシロカイガラムシが高密度に奇生すると樹勢の衰弱をもたらし被害は大きい。
カイガラムシの発生を抑圧する要因としては、天敵の果たす役割が大きく、天敵による生物的防除を成功させやすい、いくつかの生態的特徴がある。従来、導入天敵による生物的防除が主流であったが、在来天敵の効果を高め、これらを選択的防除手段として積極的に活用することは、これまでの農薬偏重の防除法の改善を図り、生態系と調和を目指した農業生産技術を確立する上で重要であると考える。
そのためには、先ず、重要天敵の種類、天敵の生態を明らかにする必要がある。
[成果の内容・特徴]
寄生性天敵昆虫として、ウメシロカイガラムシに対して13種、クワシロカイガラムシに対して14種の奇生峰が確認され12種が共通していた。それらのうち、
Encarsia berlesei, Encarsia sp.,Arrhenophagus albitibiae
が共通の天敵として重要とみられる(
表1
、
図1
、
図2
)。
主受寄生峰成虫羽化(活動)は、奇主幼虫のふ化期(奇主が硬い介を形成する前の1、2齢幼虫期)にみられる。
E.berlesei, A.diaspidis, A.albitibiae
は、いずれもニンジン、パセリなどへの訪花が認められる。
[成果の活用面・留意点]
主要寄生峰が明らかになったので、研究対象を絞り込むことができる。
[その他]
研究課題名:ウメシロカイガラムシとクワシロカイガラムシの天敵に関する研究
予算区分 :県単
研究期間 :昭和61年~平成7年
研究担当者:行成正昭
発表論文等:ウメシロカイガラムシとクワシロカイガラムシの幼虫ふ化消長と寄生性天敵昆虫、徳島県果試研報、7号、1989
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