シマサルナシ台キウイフルーツ‘ヘイワード’の生育及び果実特性
[要約]
シマサルナシ台
の‘ヘイワード’は共台にくらべて
生育良好
で、着花数が多くなり、その後も
着花安定性
に優れ、
貯蔵性
の高い果実が生産される。なお、シマサルナシ台の細根は共台のそれよりも炭水化物含量が高い。
四国農業試験場・地域基盤研究部・果樹研究室 [連絡先]0877-62-0800 [部会名]果樹 [専門]栽培 [対象]果樹類 [分類]研究
[背景・ねらい]
我が国のキウイフルーツの生産量は近年の価格低迷で急速に減少してきている。しかしながら本来キウイフルーツは粗放に耐え、中山間地に向いた果樹といえる。しかし、最近の異常気象により落葉、枯死の被害発生が多い。これはキウイフルーツの根が多湿、乾燥に弱いことに起因している。そこで、従来の共台にかわり我が国の山野に自生しているシマサルナシ(Actinidia rufa)の台木適性を検討し、もって安定多収を図る。
[成果の内容・特徴]
シマサルナシ台‘ヘイワード’の生育は共台より優れる(
表1
)。
シマサルナシ台‘ヘイワード’の着花量は早くから多く、その後の着花量も安定しており、収量が多くなる(
表2
)。
シマサルナシ台‘ヘイワード’の果実は収穫後も果実硬度がやや高く、貯蔵性の高い果実となる。また、高温、乾燥等による落葉被害は共台より軽減され、その場合、Brixの高い果実が生産される(
表3
)。
シマサルナシ台‘ヘイワード’の春葉は共台よりもショ糖含量が高いが、でん粉含量の差は小さい。N含量はシマサルナシ台の方が低下する(
表4
)。
シマサルナシ台‘ヘイワード’の細根(シマサルナシ)は共台の細根(ヘイワード)よりもショ糖含有量が高く、全糖は2倍以上と高い。でんぷん含量及びN含量の差は小さい(
表4
)。
[成果の活用面・留意点]
シマサルナシ台の苗木販売は行われていない。また、苗木の育成は共台よりさらに容易である。
シマサルナシ台の‘ヘイワード’以外の品種における台木特性ならびに他地域での特性については不明である。
[その他]
研究課題名:傾斜地に適した有用果樹の生育・収量・品質特性の解明、キウイフルーツの高品質安定生産技術の確立
予算区分 :経常
研究期間 :平成7年度(平成元年~5年~10年)
研究担当者:内田誠、岡田一秀、清水徳朗、永田賢嗣(四国農試企画科)、森永邦久(果樹試安芸津支場)、池田富喜夫(東京農業大学)
発表論文等:キウイフルーツの高品質安定生産に対するシマサルナシの効果、園学雑、59(別2)、1990。
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