シンビジウム切り花栽培におけるロックウールおよび被覆肥料利用による省力化

[要約]
シンビジウムの切り花栽培において、植え込み培地にロックウール粒状綿を、置き肥被覆肥料を利用することによって、発酵パーク培地に油カスの置き肥を毎月施用する慣行の栽培体系よりも、施肥回数の省力化ができ且つ高品質多収が可能である。
     徳島県立農業試験場 花き科
        [連絡先]0886-74-1660
        [部会名]野菜・花き・茶(花き)
        [専門]栽培
        [対象]花き類
        [分類]指導

[背景・ねらい]

慣行のシンビジウムの切り花栽培では発酵パーク培地に植え込み、油カスを主体とする置き肥を追肥として施用しているが、パークに含有される塩分による生育障害やパークの早期分解による生育不良および油カスの肥効期間が短いため多大な施肥労力を要すること等が問題となっている。
そこで塩分等の有害物質を含有せず劣化しにくいロックウール粒状綿培地と肥効期間の長い被覆(コーティング)肥料による省力的栽培体系について検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. 慣行栽培では発酵パークで株を植え込み、適量の油カスを毎月施用するが、ロックウール粒状綿を植え込み資材とし、被覆肥料を用いると2~6カ月間隔で年間3回の施用で栽培が可能であり、施把管理労力の軽減が図られる。
  2. 6~7号鉢における株養成期には慣行の油カス施用の窒素成分量に相当する量の被覆肥料を2~6カ月間隔で年間3回の施用で、花茎数はやや減じるが慣行よりも株の生育は優れる(第1表)。
  3. 8号鉢における切り花収穫株でも、被覆肥料を3~6カ月間隔で年間3回施用する方法で、慣行の油カス施用に比べ花序長の長い切り花が多く収穫できる。しかし、慣行より少肥で花芽数が多くなる品種や多肥ほど花芽数が増大する品種が見られる(第1、2図)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 培地内の養液濃度はECが0.6~0.9mS/㎝程度になるようにかん水量、かん水間隔を調節する。
  2. 施把量の多少は花芽着生数に影響し、品種間で好適量が異なるため品種の特性に合った施肥量とする。しかし多肥では軟腐病など病害が多発する傾向が見られるので留意する。
  3. ロツクウールはマスク、手袋等を着用し十分注意して取り扱う。

 [その他]
 
研究課題名:洋ランの養液栽培等新栽培技術の開発
予算鼻区分:県単
研究期間  :平成7年(平成3~6年)
研究担当者:浦上好博
発表論文等:なし
 
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