クラウン切片を利用したイチゴの幼苗生産法
[要約]
イチゴ
の栽培終了株から、
クラウン切片
をつくり萌芽・発根させると、約1カ月で、慣行育苗のランナーの小苗に代わる
クラウン利用苗
の生産が可能である。
徳島県農業試験場 野菜科 [連絡先]0886-74-1660 [部会名]野菜・花き・茶(野菜) [専門]栽培 [対象]果菜類 [分類]研究
[背景・ねらい]
現行のランナーを利用した育苗体系は育苗が長期になること、諸作業が重労働を伴うことから、育苗の省力・軽作業化が望まれている。
ランナー繁殖の親株床を不用とし、土詰めした育苗ポットの運搬回数を減じ、屋内作業も可能なクラウン切片利用の育苗体系を確立するため、現行の栽培体系では廃棄している栽培終了株を用いた幼苗生産法を検討した。
[成果の内容・特徴]
クラウン切片は、栽培終了株を地際部から刈り取り、根・葉を除いたクラウンを上部基部に切り分け調整する(
図1
)。
培地はバーミキュライト等を用い、育苗用セルトレイに埋め込み、切除部が見える程度に覆土すると萌芽・発根し、約1カ月で幼苗となる(
表1
)。
幼苗化率の高いクラウン切片は頂芽を切除したクラウン上部切片である(
表1
、
図1
)。
頂芽を切除したクラウン上部切片は、一切片から複数の芽が萌芽する率が高く、芽を分離して移植することにより増殖率の向上につながる(
表1
)。
[成果の活用面・留意点]
一株から調整できる切片数は3~5個である。幼苗養成期間中に切片の腐敗が起こることがあり、腐敗対策の確立が必要である。
育苗セルトレイは128穴を使用した。
‘とよのか’以外の品種では検討が必要である。
[その他]
研究課題名:イチゴの育苗労力軽減と早期多収生産のためのクラウン利用育苗技術の開発
予算区分 :地域重要
研究期間 :平成7年度(平成6年度~8年度)
研究担当者:水口潔,川下輝一
発表論文等:なし
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