秋ギク品種の直接挿し栽培適応性
[要約]
年末出荷電照用
秋ギク
品種の
直接挿し栽培
適応性について調査した。「精興黄金」、「花秀芳」、「岩の雪山」では発根が著しく早く、直接挿し栽培に適する。挿し穂の冷蔵処理は生育促進効果があり、品質も良好となる。
香川県農業試験場 小豆分場 [連絡先]0879-75-0033 [部会名]野菜・花き・茶(野菜) [専門]栽培 [対象]花き類 [分類]研究
[背景・ねらい]
キクの施設切り花作型において、夏ギク「精雲」の直接挿し栽培が広がりつつあり、秋ギクについても、省力を目的として、直接挿し栽培が試みられている。そこで、9月に定植される年末出荷作型について、本県の主要品種等の直接挿し栽培適応性を検討する。
[成果の内容・特徴]
挿し木は、冷蔵処理した穂を用い、挿し木後は、厚さ0.02㎜の穴開きポリフイルムで1週間べたがけし、遮光率70%のダイオネットで12日間程度遮光する。
べたがけ内の気温は、最高温度が室温並み、最低温度が室温より2~3℃高くなる。(
表1
)
押し木後の発根は、品種によって差がある。「精興黄金」、「花秀芳」、「岩の雪山」は発根が早い。(
表2
)
穂冷蔵による伸長促進効果の高い「秀芳のカ」などでは、通常の育苗期間を穂冷蔵期間にあてることにより直接挿し後の伸長が良くなる。(
表2
)
採花調整後の切り花重は、定植方法による差が少ない。(
表2
)
[成果の活用面・留意点]
直接挿し時の土壌ECは、0.5mS/㎝程度とする。
圃場は、挿し木前日までに十分な灌水を行う。
挿し木時には発根剤を使用する。
べたがけ期間中は直射光をさけ、昇温による苗の萎凋に注意する。
直接挿し~順化期間中は、乾燥しないように管理する。
生育期間は、セル成型苗に比べて長期間を要する。
挿し穂の冷蔵処理は原則として行うが、各品種の冷蔵処理方法等についてはさらに検討を要する。
[その他]
研究課題名:地域特産花きの品種と栽培技術
予算区分:県単
研究期間:平成7年度(平成6~8年)
研究担当者:松本由利子、大矢啓三、佐藤義機
発表論文等:なし
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