プロテア・キナロイデスのさし木繁殖技術

[要約]
プロテア・キナロイデス(キングプロテア)のさし木は、さし穂に株元から発生した成熟枝を利用し、床土に鹿沼土ピートモスとの混用土を用い、発根促進剤を処理することで、どの時期でも容易に発根個体が得られ苗生産ができる。
   愛媛県農業試験場 栽培開発室
    [連絡先]089-993-2020
    [部会名]野菜・花き・茶(花き)
    [専門]栽培 
    [対象]花き類
    [分類]普及

[背景・ねらい]

県下では、ミカン園の転換作物の一つとしてプロテアが有望視されているが、実生繁殖からの栽培では個体間で生育、形質に大きなばらつきがみられる。従って、均一な苗を獲得するためには栄養繁殖技術が必要となる。
ここでは、優良な株を簡易に増殖するために、さし木繁殖技術について検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. プロテア・キナロイデスは、生育が進むと株元から多くの枝が発生するので、さし木にはこれを利用する。さし穂は長さ8㎝に切りそろえ、展開葉5枚程度に調整し、用土に3㎝の深さでさす。
  2. さし木用土は、鹿沼土単用での発根率が高くなったが、これにピートモス(酸度未調整)を混合することで根量や根の伸長が良好となる(表1)。
  3. さし木時期は10月ざしで最も発根率が高くなったが、基本的にはどの時期でもさし木は可能である(表2)。
  4. さし穂部位は、頂芽だけでなく管ざしも可能で、根量は頂芽よりも少なくなるが発根率は高い。また管ざしでは、基部の古い枝でも十分な発根個体が得られる。(表3
  5. インドール酪酸(IBA)の粉剤(濃度0.5~1.0%)を切り口に粉衣することで、高い発根促進効果が得られる(表4)。
[成果の活用面・留意点]
  1. プロテアの根は折れやすいため、30穴程度のセルトレイを利用すると、発根後の移植が容易になり、その後の活着が良好となる。
  2. プロテアは乾燥には強いが、さし木から発根までに2カ月以上と長い期間を要するので、特に夏場のさし木ではミスト等による自動かん水を行う。
  3. プロテアは低温で生育が緩慢になるため、冬場のさし木は温室内を13℃以上に加温し、さし床の温度を温床線により20℃程度確保する。

 [その他]
 
研究課題名:プロテア類の生理生態的特性の解明と栽培技術の確立
予算区分  :県単
研究期間  :平成7年度(平成5~9年)
研究担当者:白石登、藤堂太、大林弘道
発表論文等:なし
 
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