海水を利用したレタス苗の生育制御

[要約]
レタスセル育苗では、本葉が1~2枚、展開した時点から、6倍程度に希釈した海水(EC10.0mS/㎝程度)を用いて灌水すると、枯死株や葉の褐変を発生させることなく、生育を制御することができる。
   愛媛県農業試験場 栽培開発室
    [連絡先]0899-993-2020
    [部会名]野菜・花き・茶(野菜)
    [専門]栽培 
    [対象]葉菜類
    [分類]指導

[背景・ねらい]

育苗の効率化を図るため、セル育苗が普及しているが、従来の育苗と比較して、1株当たりの培土量やスペースが少ない。このため、作業の遅れや天候不順により定植期が遅れると、苗の生育が軟弱徒長気味となる。
この問題を解決するには苗の生育を抑制する必要があるので、希釈した海水を利用した育苗方法を検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. セルトレイに、排水良好な専用培土を詰め、本葉が1枚ないし2枚程度展開するまでは、通常通り、真水を用いて育苗する。
  2. その後、真水での灌水を打ち切り、希釈した海水で、通常の灌水同様、レタスの上部より灌水する。海水の希釈濃度は、苗の生育抑制程度や収穫時の球重から判断して、6倍程度(EC10.0mS/㎝)が良く、処理期間は1週間から10日程度とする(表1、表2、表3)。
  3. 処理期間が長くなると、生育抑制が著しくなるので、再び真水に変え育苗し、適宜定植する。
[成果の活用面・留意点]
  1. 生育の早い段階から海水処理を開始したり、海水の濃度を濃くすると抑制程度が著しくなり、枯死する株が発生するので注意する。
  2. 高温時は抑制程度が著しく、低温時は抑制程度が緩和される。
  3. 地上部の生育同様、地下部の生育も抑制されるので根ばちの形成が遅れる。

 [その他]
 
研究課題名:効率的種苗生産技術の開発
予算区分  :県単
研究期間  :平成7年度(平成6~7年)
研究担当者:大林弘道、才木康義、角田和利
発表論文等:平成7年度園芸学会中四国大会発表
 
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