茶園における硝化抑制剤を用いた収量・品質向上技術

[要約]
既存の茶園用肥料慣行肥料に5~10%のジシアンジアミドを添加して、硝化作用を抑え窒素の溶脱を軽減することにより、窒素施用量の削減ならびに、一番茶の生葉収量二番茶の荒茶品質の向上を図ることができる。
   高知県農業技術センター 茶業試験場
    [連絡先]0889-32-1024
    [部会名]野菜・花き・茶(茶)
    [専門]土壌・肥料
    [対象]茶 
    [分類]普及

[背景・ねらい]

本県の茶栽培地帯は年降水量が3,000㎜内外あって、その大半が豪雨として夏期に集中している。
一方、茶園には有機配合肥料(慣行肥料)を施しているが、夏秋期は菜種粕等の有機質もアンモニア態窒素に分解後速やかに硝酸態窒素になって、降雨により溶脱し、茶園土壌の無機窒素は極めて少なくなる。
そこで、①既存の茶園用肥料(慣行肥料)に添加が簡単で、②施用窒素の削減と③一番茶の収量、④夏茶の品質の向上を図ることができる、本県茶園に有効な⑤硝化抑制剤を検索する。

[成果の内容・特徴]
  1. 硫安に過燐酸石灰・硫化加里を配合してジシアンジアミドを添加することにより、簡便で安価に窒素の溶脱を抑える肥料ができる。(第1表
  2. 茶産地の慣行施肥設計のもとで春元肥に、ジシアンジアミドを添加する試験では硝化抑制効果により一番茶が増収する。(第2表
  3. 茶産地の慣行施肥設計のもとで夏肥に、ジシアンジアミドを添加する試験では硝化抑制効果により二番茶品質が向上する。(第2表
  4. 茶産地の慣行施肥設計では、秋元肥2回施用を1回に削減できる。(第3表
[成果の活用面・留意点]
  1. 使用範囲は年降水量が3,000㎜内外あって、その大半が豪雨として夏期に集中している本県茶栽培地域とする。
  2. 堆厩肥等を投入し、深耕された茶園で効果が高い。
  3. 市飯されている、ジシアンジアミド添加(5~10%)肥料を購入し施用する。

 [その他]
 
研究課題名:茶園窒素の溶脱軽減対策に関する試験
子算区分   :県単
研究期間   :平成7年度(平成3~7年)
研究担当者:西野恒夫
発表論文等:なし
 
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