ネットトラップによるキボシカミキリ成虫の誘因捕捉法
[要約]
ゴマダラカミキリ用防除ネットを改良し、
誘引源
に
抜根桑根部
を使用して作製した
ネットトラップ
で、キ
ボシカミキリ成虫
を捕捉することができる。
徳島県蚕業技術センター・栽桑科 [連絡先]0883-24-2217 [部会名]蚕糸 [専門]作物虫害 [対象]工芸作物 [分類]普及
[背景・ねらい]
キボシカミキリは、幼虫が穿孔性であることや成虫発生時期が蚕の飼育時期と重なっていること、また中山間傾斜地桑園においては消毒用水の確保が困難であることから薬剤による防除が難しい。一方、ミカン害虫であるゴマダラカミキリに対してゴマダラカミキリ用防除ネット(三木ブドウ研究所製)が、効果をあげている。
そこで、これをキボシカミキリ用に改良し、誘引源に抜根桑株を用いたネットトラップによるキボシカミキリ成虫の誘引捕捉法について検討した。
[成果の内容・特徴]
ネットは、ナイロン双撚糸製、糸の太さ0.1㎜、網目一辺6.7㎜、大きさ80×150㎝(収縮時)の長辺側一方に200㎝の針金、他方にヒモを通したものを用いる。ネットトラップ作製は、畦間設置する場合、支柱を立てその根元に適当な大きさに切断した桑根部を置き、ネットの針金側を下にして桑根部を囲み、ヒモを桑根部の直上で支柱に縛る。
さらに、ネットのたるみを増すため、針金を波状に曲げる。一方、株間設置する場合、桑根部をネットで包み、針金とヒモで固定する。なお、ネットトラップの大きさは、最小でも直径50㎝、高さ15㎝にする(
図1、2
)。
抜根桑株は、等部よりも根部の方が誘引性が強い(
表1
)。
抜根桑根部の粉砕物は、室内試験では強い誘引性か認められるが、圃場での誘引源としては活性か劣る(
表2
)。
ネットトラップは、株間設置でも畦間設置と同等の捕捉効果が認められる(
表1
、
2
)。
[成果の活用面・留意点]
農薬等を使用しない、キボシカミキリ成虫の防除法として使用可能である。
ネットには十分なたるみをもたせて設置する。
[その他]
研究課題名:中山間傾斜地桑園の生産力向上と省力管理技術
予算区分 :県単
研究期間 :平成7年度(平成4年~7年)
研究担当者:佐藤泰三,遠藤弘,平川文男,河野明義
発表論文等:弟59回日本蚕糸学会関西支部講演要旨集,1993
目次へ戻る