3種類の蚕胚子由来培養細胞系の樹立

[要約]
蚕の原種13品種の胚子を初代培養に供し、継代培養を続けた結果、大造特大造小石丸において3種類の培養細胞系が樹立できた。
   徳島県蚕業技術センター・養蚕科
    [連絡先]0883-24-2217
    [部会名]蚕糸
    [専門]バイテク 
    [対象]蚕 
    [分類]研究

[背景・ねらい]

高齢者や婦人を中心とした山間傾斜地養蚕としてのアメニティ養蚕を進めていく上で、超多回育になじむ高温多湿等のストレス耐性品種の選抜と素材の育成が強く望まれている。そこで、遺伝学をベースとして実用性のある抵抗性蚕品種育成の素材を作出するため、ストレスに対する抵抗性の検定を行うことのできる培養細胞系を得ようとした。

[成果の内容・特徴]
  1. 各々の細胞系について、①大造:TSH-BoMo-DZ、②特大造:TSH-BoMo-TKDZ、③小石丸:TSH-BoMo-KOMRと命名した。
  2. ①では浮遊性の球状細胞が、②、③においては紡錘状細胞が大多数を占める(図135)。
  3. 初代培養期間は、①:480、②:422、③:220日であった。
  4. 25℃における倍加時間は、①が3~4日、②、③は約7日であった(図246)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 樹立した培養細胞系は遺伝資源として活用できる。
  2. 初代培養に用いる胚子の発育ステージは反転期頃が適当である。
  3. 培地はTC-100培地に牛胎児血清を10%量添加したものを用いる。

 [その他]
 
研究課題名:細胞培養検定法による低抗性蚕品種の選抜と素材の育成
予算区分   :県単
研究期間   :平成7年度(平成3年~7年)
研究担当者:平川文男、北島和子
発表論文等:日本蚕糸学会関西支部第61回合同研究発表会講演要旨集、1995
 
目次へ戻る