揉みスライバー利用による特産絹紡糸作出技術
[要約]
効率的な
特産絹紡糸
生産を行うため、揉み機を取り付けたカード機による
揉みスライバー
(棒状の繊維束)を用いることによる
簡易紡糸装置
を開発した。
徳島県蚕業技術センター・資源応用科 [連絡先]0883-24-2217 [部会名]蚕糸 [専門]加工利用 [対象]生糸 [分類]研究
[背景・ねらい]
特産糸作出技術は、製糸原料として価値の少ない不良繭等の資源を特徴ある絹紡糸に加工し、高付加価値化による収益の拡大、並びに養蚕の周年就業化による経営の安定化を図るものであり、従来の改良和紡法の工程とは異なる効率的な方法を開発し、簡易に紡糸する装置を試作する。
[成果の内容・特徴]
精練した切り殻繭を材料とした開繭機(大和機工製OP-200S)の運転適正は、送り込みベルト速度24㎝/分 シリンダー回転数280rpmである(
表1
)。
カード機(大和機工製SC-300TR)に揉み機を取り付け、シルクラップのスライバー化を行うと同時に揉むことで、絡み防止、取り扱いやすさが改善された(
表2
)。スライバーに芯糸(生糸27中3本撚り)を送り込めるため、細いスライバーの取り扱いも容易である。
ケンス上部にステンレス製芯棒を付け、揉みスライバーを巻き付け、ケンス自体を回転させ撚りをかけ、上部の巻き取りローラーで巻き取ることで装置の簡易化が図られた(
図1
)。
この方法により、改良型和紡機で不可欠である綿筒へのシルクラップの詰め込みが省かれ、簡単な構造の装置で糸作りが可能となった。また、カード機に送り込むラップ量を変ええることにより、スライバーの太さが調節でき、糸の太さを容易に変えることが可能である(
表3
)。
[成果の活用面・留意点]
繭層の精練は、練減率25~30%が適当。
販売を目的とした絹特産糸生産においては、消費者ニーズの把握も今後必要である。
[その他]
研究課題名:絹特産糸作出技術
予算区分 :県単
研究期間 :平成7年度
研究担当者:三木健司 竹内秀人 岡本征二
発表論文等:第61回日本蚕糸学会関西支部講演要旨集、1995
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