小学校教材への蚕繭利用とその評価
[要約]
蚕繭
の教材利用を目的とする
蚕等配付事業
を実施した際、
アンケート
による意識調査を行った。その結果、授業内での蚕飼育に対し、
子供
たちは強い関心と
興味
を持っていることが明らかとなった。
徳島県蚕業技術センター・資源応用科 [連絡先]0883-24-2217 [部会名]蚕糸 [専門]資源利用 [対象]蚕 [分類]行政
[背景・ねらい]
最近の教育現場では、理科離れ等の問題に関心が高く、子供たちの身近な観察によって興味・関心を深め、探求心を伸ばすことのできる環境整備が重視されつつある。とくに生物教育のあり方を反省する機運は高い。このような中で、教材としての蚕利用に注目される背景が生まれた。しかし、蚕が教材として利用される場合にいくつかの問題や課題等が想定されるにも関わらず、供給する側にこれまでの経験や知識に乏しい状況があった。このため、教材として利用される上での課題等を探求する目的で、主に子供たちを対象とした意識調査を実施した。
[成果の内容・特徴]
「蚕を初めて見たか」の問いに対し80%の子供たちは初めてとする回答であり、養蚕業と出会う機会が少なくなった実態を反映している(
図1
)。
平成7年度(
表1
)
「虫の好き嫌い」に対する問いで男女間に差が見られたが、「蚕を飼育して楽しかったか」の設問では、男女ともに平均で8割以上の子供たちが好意的感想をもった(
図1
)。
全体に対する好意的回答の占める割合を学校別で見ると、40%から98%の幅で差があったことは、授業内での取り組み方法が微妙に影響したものと考えられる(
表2
)。
「蚕についてもっと知りたいか」の問いには82%がもっと知りたいとしており、飼育した後、子供たちの好奇心を有効に喚起したものと考えることができる(
図1
)。
[成果の活用面・留意点]
蚕繭等の教材利用が、子供たちに高い関心をもたらすものであることから、誘導の仕方次第では生物分野にとどまらず、情操教育や社会教育等への有効な教材として発展させることが考えられる。
[その他]
研究課題名:蚕繭活用すそ野拡大技術
予算区分 :県単
研究期間 :平成7年度(平成6年~)
研究担当者:竹内秀人 岡本征二 谷桂爾
発表論文等:第61回日本蚕糸学会関西支部講演要旨集、1995
目次へ戻る