クワ白紋羽病菌の検出方法と防除に効果のある資材

[要約]
植物残渣濾過法は、クワでも白紋羽病早期検出に有効である。また、蚕糞および木酢液で、白紋羽病菌に対して防除効果が認められる。
   高知県農業技術センター山間試験場 蚕業科
    [連絡先]0887-72-0058
    [部会名]蚕糸
    [専門]作物病害 
    [対象]工芸作物 
    [分類]研究

[背景・ねらい]

最白紋羽病菌は、土壌在中の糸状菌で罹病の確認が容易ではない。また、被害の進行が、遅効性で、最初に1株枯れても放置されやすく、気が付いたときは、被害が広範囲に及んでいたと言うようなことが起こりやすい。そこで、植物残渣濾過法が、病気の発生した桑園で有効な調査方法かどうかを検討した。また、防除に効果のある資材を探索し、蚕糞、木酢液等の白紋羽病菌の殺菌効果、菌糸伸長の抑制効果を検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. 常法である桑枝条埋没法と植物残渣濾過法を比較すると、植物残渣濾過法は、検出効率も高く、クワ白紋羽病菌を短期間に早期検出できる有効な方法である(表1)。
  2. 桑苗ポット試験の結果、上蔟直後に回収した蚕糞を-25℃で保存したものは、防除効果が認められるが、20日間冷蔵したものでは認められない(表2)。
  3. クワ白紋羽病菌培養桑技切片を木酢液原液、5倍希釈、10倍希釈液に浸漬した結果、実験的に殺菌効果が認められ(表3)、木酢液原液の土壌注入試験では、20㎝以内に注入すれば防除効果が期待できる(表4)。
  4. 木酢液を注入した桑園でも(表4)、また、木酢液注入後2週間目に桑苗を植付けたポット試験でも(表2)桑に薬害がみられない。
[成果の活用面・留意点]
  1. 防除に有効な農薬もあるが(表2)、冷凍蚕糞および木酢液は、白紋羽病初期発生における有機無農薬防除剤としてスポット施用の可能性がある。

 [その他]
 
研究課題名:クワ白紋羽病の防除に関する研究
予鼻区分   :県単
研究期間   :平成7年度(平成5年~7年)
研究担当者:上田倫哉 山西敏治 小西則幸 豊田陽一
発表論文等:高知県蚕業試験場研究要報第24号、25号、26号
 
目次へ戻る