砕氷と吸水シートを利用したブロッコリーの鮮度保持

[要約]
花蕾の上に吸水シート砕氷1㎏を載せてポリエチレン袋で折り込み包装して、普通段ボール箱に入れたブロッコリーの出荷方法は、発泡スチロール容器に直接入れた方法に比べ、出荷所要日数を1日短縮でき、鮮度が高く保持される。
   高知県農業技術センター・作物園芸部・品質管理加工科
    [連絡先]0888-63-4916
    [部会名]食品
    [専門]加工利用 
    [対象]花菜類
    [分類]普及

[背景・ねらい]

春穫りブロッコリーの主産地である宿毛市では、予冷方法が強制通風冷却方式である。そのため、予冷後発泡スチロール容器の蓋をする必要から出荷直前の作業に長時間を要し、出荷が1日遅れ鮮度低下が問題となっている。また、発泡スチロール容器については、廃棄処理、容器価格、保管スペース等の問題から他の資材への転換が急務となっている。 そこで、発泡スチロール代替によるブロッコリーの鮮度保持方法について検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. 吸水シートを花蕾の上に載せることで、溶けた冷水がシートに吸水され、シートに接した花蕾の温度が低く維持する(図1)。
  2. 花蕾の上に吸水シートと砕氷1㎏を載せ、ポリエチレン袋で上部を折り込んだ包装方法は、包装内が低酸素・高二酸化炭素状態となり呼吸が抑制される(図2)。このことにより、花蕾色の変化、還元型アスコルビン酸量の減少か少なく、鮮度が高く保持される(表1)。
  3. 花蕾の上に吸水シートと砕氷1㎏を載せ、ポリエチレン袋で上部を折り込んだ包装方法と普通段ボール箱を組み合わせた出荷方法は、現行の発泡スチロール容器による出荷に比べ、出荷所要日数が1日短縮されて鮮度か高く保持される(表2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 本技術は、産地が遠隔地で予冷方法が強制冷却通風方式の場合に適用する。
  2. 包装内を低酸素・高二酸化炭素状態に維持するため、ポリエチレン袋の上部は丁寧に折り込むことが大切である。

 [その他]
 
研究課題名:特産野菜の鮮度保持に関する研究
予算区分   :県単
研究期間   :平成6年度(平成3~6年)
研究担当者:鈴木芳孝、加藤紘一
発表論文等:高知県農林業の研究情報 №47,1995。
 
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