傾斜地におけるももの斜立主幹形整枝法と適正な植栽間隔

[要約]
傾斜地におけるもも斜立主幹形での、成木の適正樹形は、主幹斜立角度60度、主幹長3.0~3.5m、第1主枝長3.0~3.5m、第2主枝長2.7~3.15mと推定される。最終的な植栽間隔は、傾斜上下方向に4~5m、等高線方向に7~8mとするのが好ましい。
香川県農業試験場府中分場・栽培担当
[連絡先]0877-48-0731
[部会名]傾斜地農業・果樹
[専門]栽培
[対象]果樹類
[分類]指導

[背景・ねらい]

香川県内のももは、傾斜地での栽培が多く、管理作業には多くの労力を必要としている。斜立主幹形整枝法は、傾斜地で省力化が図れる樹形と考えられるが、導入は新しく、確立されていないのが現状である。そこで、斜立主幹形の樹形調査を行い、傾斜地に合った樹形及び植栽間隔を解明する。

[成果の内容・特徴]
  1. 斜立主幹形では、主幹長が長くなるほど主幹の倒れ方がひどくなる(図1)。樹勢維持の面から、主幹斜立角度は60度前後が適当と言われていることから、主幹長は3.0~3.5mが望ましいと考えられる。そのためには、傾斜上下方向の植栽間隔は4~5mとするのが適当である。この樹形の場合、傾斜15度の圃場では、主幹先端の地面からの高さは2.2~2.6mとなり作業性が良い。
  2. 主幹長に対して第1主枝はほぼ同等の長さ、第2主枝は9割程度の長さになる(表12)。樹勢維持や作業性を考慮した主幹長を3.0~3.5mと考えると、第1主枝長は3.0~3.5m、第2主枝長は2.7~3.15mとなる。この場合、各主枝先端間の距離は5.7~6.65mとなり、等高線方向の植栽間隔は7~8mが適当である。
[成果の活用面・留意点]
  1. 防除や収穫運搬の機械化を考慮した傾斜園地を対象とする。
  2. 南面傾斜園地の斜立主幹形では、主幹部の日焼けに注意する。

 [その他]
 
研究課題名:担い手に魅力ある傾斜地果樹の軽労働・省力生産システムの開発
予算区分:地域重要
研究期間:平成7~8年度(平成5~9年)
研究担当者:山下泰生、丸尾勇治郎、片桐孝樹、原田文雄
発表論文等:なし
 
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