高知方式湛液型ロックウールシステム
[要約]
この湛液型ロックウールシステムは、
水分調節用ロックウールと栽培用ロックウール
からできており、栽培用ロックウール内は
含水率および養液濃度が安定
し、かつ
温度変化が少なく
、
促成ナスの安定生産が可能
である。
高知県農業技術センター・生産環境部・営農機械科、施設野菜科 [連絡先]0888-63-4911 [部会名]作業技術 [専門]農業施設 [対象]果菜類 [分類]普及
[背景・ねらい]
ロックウール栽培は連作障害回避の有力な手段の一つと考えられ、近年、ナスをはじめピーマン、シシトウなどの果菜類についても比較的安定した栽培ができるようになった。しかし、従来の方式では施設導入時の経済的負担が大きいこと、肥料などのランニングコストが高いことなど、普及上の問題点が指摘されていた。そこで、促成ナス栽培に適した湛液型ロックウール栽培装置を開発する。
[成果の内容・特徴]
装置の概要
(1)栽培ベッドは防根シートで覆った栽培用ロックウール(厚さ100㎜、幅300㎜)と水分調節用ロックウール(厚さ37.5㎜、幅300㎜)の2枚重ねである(
図1
)。
(2)栽培ベッド枠は発泡スチロール製で内法の幅350㎜、高さ150㎜で、ベッド終端に排液口を設置している。また、ベッド内の養液移動を円滑にするため横溝、底溝を確保している(
図1
)。
(3)ベッド内湛液水位は排液口とレベルセンサで10~30㎜に調節している。
(4)給液制御装置は、原液タンク、混合タンク、原液供給ポンプ(P1、P2)、給液ポンプ(P3)、攪拌ポンプ(P4)、ECセンサ、レベルセンサ、および制御盤からなり、栽培ベッド水位低下時に自動給液を行う(
図2
)。
特徴
(1)ロックウールを2枚重ねとし、湛液型とした方式は、安定した水分および養液濃度が確保できる(
図3
)。
(2)レベルセンサ給液制御方法では、作物の吸収量に応じて給液されるため、余分な給液が行われない。
[成果の活用面・留意点]
栽培ベッド用ロックウールの過湿や過乾は、生育ムラの原因となるためベッド床面の均平作業はていねいに行う。
[その他]
研究課題名:
固形培地によるナスの養液栽培技術の開発
予算区分:県単
研究期間:平成8年度(平成5~7年度)
研究担当者:松岡達憲、浜渦敬三
発表論文等:高知農技セ研究報告第6号
特許申請中
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