イチゴの第2複葉期挿し苗育苗によるイチゴ萎黄病の伝染防止

[要約]
 
イチゴの子苗の育苗に際し、ランナー先端部が第2複葉期に達した時点で、親株から切り離し、挿し苗育苗を行うことでイチゴ萎黄病ランナー伝染による発病を防止することができる。
香川県農業試験場病害虫担当
[連絡先]080-89-1121
[部会名]生産環境
[専門]作物病害
[対象]果菜類
[分類]指導

[背景・ねらい]

香川県下のイチゴ主要産地において、夏期高温時の育苗中にイチゴ萎黄病が多発し、定植苗の不足および本圃への持ち込みによる枯死が問題となっている。
そこで、イチゴの育苗法を検討し、イチゴ萎黄病のランナーを介した伝染を防止する。

[成果の内容・特徴]
  1. 親株より発生したランナー先端部が第2複葉期に達した時点で親株から切り離し、挿し苗育苗することで、子苗の萎黄病の発病をほぼ完全に防止できる。
    また、第2複葉期に達した時点ではイチゴ萎黄病菌はランナー先端部には到達していなかった(図1表1)。
  2. 慣行の苗受け育苗では、17日後(または18日後)に親株から切り離すことで、30日間以上置いた後に切り離す場合に比べ、子苗の萎黄病の発病を約半数に減少させることができる(表1)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 夏期の高温時に挿し苗育苗を行うには、ミスト潅水を行うなど発根、活着までの管理に注意を要する。
  2. 「女蜂」での試験であり、「宝交早生」等の弱品種については不明である。
  3. 苗受け育苗では、約17日後に親株から切り椎すことで、萎黄病の被害を軽減できる。

 [その他]
 
研究課題名:難防除病害虫特別対策事業
予算区分:国補
研究期間:平成8年度(平成6~8年度)
研究担当者:森充隆・十河和博・鐘江保忠
発表論文等:平成9年度植物病理学会大会にて発表予定。
 
目次へ戻る