トルコギキョウに発生する葉先枯れ症の原因究明と軽減対策
[要約]
トルコギキョウ
の未展開葉に発生する
葉先枯れ症
の生理障害には
、カルシウム
が大きく関与しており、
軽減対策
には障害の発生しにくい品種の選択や
塩化カルシウムの葉面散布
が有効である。
高知県農業技術センター・生産環境部・土壌肥料科 [連絡先]0888-63-4915 [部会名]生産環境(土壌肥料) [専門]肥料 [対象]花き類 [分類]普及
[背景・ねらい]
高知県のトルコギキョウの切り花栽培は、冷房育苗技術の導入により冬~春出しの作型では全国有数の切り花産地に成長した。本作型では、生育初期から中期(活着後から出蕾期)までを28~30℃の高昼温で管理すると抽だい後の開花と節間の伸長が促進されるが、一方で高昼温管理(30℃)は低昼温管理(25℃)に比べて葉先枯れ症の発生を助長する要因にもなっている。葉先枯れ症は、生育初期から中期にかけて上位葉の葉先の褐変、縮葉、ひどいときには茎頂部全体が褐変、枯死に至る障害で商品価値の低下が問題となっている。そこで、本障害の発生原因とその対策について検討した。
[成果の内容・特徴]
葉先枯れ症の発生程度は、品種間差が大きくピンク系の品種が障害を受けやすい傾向にあるため、品種の選択が障害の発生抑制に有効である(
第1表
)。
障害の発生しやすい品種は、カルシウム要求量が多いため不足や欠乏に対する感受性が強く、また、障害の発生する上位葉へのカルシウムの移行がスムーズに行われていないものと考えられる(
第2表
)。
水耕栽培において、培養液のカルシウム濃度が高まるにつれて障害発生割合が減少することからも、葉先枯れ症の発生にはカルシウムが大きく関与している(
第1図
)。
炭カルの土壌施用による障害の軽減効果はあまりみられないが、葉面散布によって葉中のカルシウム含有率は増加し、障害の発生は減少する。このことから、葉先枯れ症の発生軽減対策には塩化カルシウム0.5%液の葉面散布が有効である(
第2図
)。
[成果の活用面・留意点]
高昼温によって障害が多発するため、温度管理に注意する。
塩化カルシウムは、生育が旺盛になり始める定植約1ヶ月後から出蕾期までの間、週1回葉面散布する。
[その他]
研究課題名:
トルコギキョウF
1
品種の冬~春出し栽培での高品質生産技術の確立
予算区分:県単
研究期間:平成7年度(平成5~7年度)
研究担当者:糸川修司、山崎浩司、吾妻浅男
発表論文等:1993年度園芸学会中四国支部講演
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