高知方式湛液型ロックウールシステムによる促成ナスの安定栽培技術
[要約]
高知方式湛液型
ロックウールシステム
による
培地無加温
条件下における
ナスの促成栽培
では、‘竜馬’の実生苗を使用し、育苗期は山崎ナス処方準拠0.4単位、本圃は1.0単位の
培養液
を用いると、土耕に比べて安定多収が得られる。
高知県農業技術センター・作物園芸部・施設野菜科 [連絡先]0888-63-4918 [部会名]野菜・花き・茶(野菜) [専門]栽培 [対象]果菜類 [分類]普及
[背景・ねらい]
ロックウール栽培は連作障害回避の有力な一つの手段と考えられている。しかし、ナスでは成りづかれが見られることがあるなど、普及上の問題点が指摘されていた。そこで、新たに開発した高知方式湛液型ロックウールシステム(ロックウールを2枚重ねとし、レベルセンサーで給液制御する。養液濃度が安定し、作物の吸収量に応じた給液ができる。)における、促成ナスの合理的な栽培方法を確立する。
[成果の内容・特徴]
‘竜馬’を使用し、実生苗とする(
図1
)。
育苗期には山崎ナス処方に準拠した0.4単位の濃度の培養液を用い、約40日間育苗し、1番花の開花直前に定植する(
図2
)。
本圃の培養液は、山崎ナス処方に準拠し、1.0単位の濃度とする(
図3
)。
土耕に比べ初期・中期の収量が多く、1作を通じると約13%の増収となる(
図4
)。
ハウスの最低夜温は10℃とする。培地への加温は必要ない(
図5
)。
[成果の活用面・留意点]
育苗期後半には蒸発散量が急激に増加するため、ロックウールキューブの乾燥に注意する。また、定植後3日間程度はロックウールキューブに手がけで給液する。
初期生育が旺盛であり、着花数も多く、肥大速度も早いため、整枝・誘引等の栽培管理が遅れないようにする。
落液中のEC値が3.0mS/㎝以上の状態で1週間程度続けば、0.4単位(EC値0.8mS/㎝)の培養液を株当たり8リットル給液しEC値を低下させる。
仕立て法は主枝3本仕立て、整枝法は1芽摘心とする。
[その他]
研究課題名:
固形培地によるナスの養液栽培技術の開発
予算区分:県単
研究期間:平成8年度(平成5~7年)
研究担当者:福井康宏、前田幸二、浜渦敬三
発表論文等:
園芸学会中四国支部研究発表要旨第33号
高知県農業技術センター研究報告第6号
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