中山間地域における雨よけハウスの休閑期の有効活用
[要約]
中山間地域
の雨よけハウスを利用したホウレンソウの夏秋栽培の後作として
シュンギク
の株どり栽培の2回作、あるいは、摘み取り栽培を、トマトやナス等の果菜類の後作としては
リーフレタス
や
チンゲンサイ
の栽培を行うことかでき、農家所得の向上が期待できる。
高知県農業技術センター・山間試験場・山地園芸科 [連絡先]0887-72-0058 [部会名]野菜・花き・茶(野菜) [専門]栽培 [対象]葉菜類 [分類]指導
[背景・ねらい]
近年、中山間地域では雨よけハウスの導入により、野菜や花きの生産拡大か進められている。しかし、ハウスの利用は夏秋期に限られており、冬期には一部を除いて活用されていないのが実状である(
図1
)。そこで、雨よけハウスにおける夏秋野菜の前後作に導入可能な作物を選定し、作付け体系について検討する。
[成果の内容・特徴]
リーフレタスは、10月に播種して約30日間育苗した後定植すれば、12月中旬~1月下旬に収穫できる。また、1月上旬に播種して約40日間育苗した後定植すれば、3月下旬に収穫できる。品種は、‘レッドファイヤーW’、‘にしなべに’および‘グリーンウェーブ’か適している(
図2
)。
チンゲンサイは、厳寒期の定植では定植直後からのべたかけ資材による保温が生育促進に効果的である。品種は、‘青帝’か適している(
図2
)。
シュンギクの株どり栽培は、12~1月の播種では、夜間、ハウス内にトンネルによる二重被覆を必要とする。品種は、‘株張り中葉新菊’、‘冬の精’、‘こあさ’が適している(
図2
)。
シュンギクの摘み取り栽培では、約30日間露地育苗した後、10月中旬に定植すると11月下旬から収穫できる。厳寒期にはトンネル被覆を必要とする。品種は、‘きわめ中葉’および‘さとゆたか’が適している(
図2
)。
夏秋野菜の後作として、1a当たりリーフレタスは70千円、チンゲンサイは2作で69千円、シュンギクの株どり栽培は2作で150千円、シュンギクの摘み取り栽培は104千円の粗収益か期待できる(
表1
、
表2
)。
[成果の活用面・留意点]
夏秋野菜の作期に応じて、各作物の作型を選定する。
本試験は、高知県農業技術センター山間試験場(標高400m)で実施した。
[その他]
研究課題名:
夏秋野菜を中心とする作付体系の確立
予算区分:県単
研究期間:平成8年度(平成3~7年)
研究担当者:正木雅和、山崎栄
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