機能性食品素材用桑葉粉末の簡易製造法

[要約]
 
機能性食品素材用桑葉粉末は、水洗した桑葉を沸騰した1%食塩水中で2分間煮沸後直ちに冷水中で水洗し、80℃、2時間の温風乾燥したものを粉砕して製造する。
この製品の色合いと香味は、従来の方法のものと遜色のなく、これを添加した食品の評価も高い。
徳島県蚕業技術センター・栽桑科
[連絡先]0883-24-2217
[部会名]蚕糸・食品
[専門]加工利用
[対象]工芸作物
[分類]普及

[背景・ねらい]

最近の健康食品志向の中で、人体に有用な成分を含む機能性食品が注目されつつある。一方、桑葉中には繊維、カルシウムの他に、アルコール代謝促進、血中コレステロール低下、血圧隆下作用を持つアミノ酸類を多量に含むことが知られている。
そこで、このような効用が期待される桑葉を機能性食品素材として利用するため、有用なアミノ酸類を含み、色合いや香味の良い桑葉粉末の簡易な製造方法について検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. 水洗した桑葉を沸騰した1%食塩水中に2分間浸漬後直ちに冷水中で冷却水洗し、一昼夜風乾したものを温風乾燥機で80℃、2時間乾燥し、粉砕機にかける処理方法で製造した桑葉粉末は、従来の製茶機等を用いて処理したものと比較しても色合い、香味について遜色ない。
  2. この方法で製造した桑葉粉末に含まれるアミノ酸含量は、材料として用いた桑葉と大差なく、機能性食品素材として利用できる(表1)。
  3. 桑葉粉末の添加食品を試作しアンケート調査を行ったところ、牛乳、バター等の乳製品に加えて加工する食品、また草餅のような違和感の少ない食品等での評価が高かった(表2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 材料として使用する桑葉は、8中旬頃までに収穫したものが色合いが良い。
  2. この桑葉粉末の製造方法は、高額な施設、特別な技術等を必要としない簡易な方法であるため、農家現場等においても容易に実施できる。

 [その他]
 
研究課題名:蚕桑多目的利用技術
予算区分:県単
研究期間:平成8年度(平成6年~8年)
研究担当者:佐藤泰三、遠藤弘
発表論文等:第62回日本蚕糸学会関西支部講演要旨集、1996
 
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