繭層の生産性が高い特徴のある天蚕「愛媛」系統
[要約]
天蚕
系統「愛媛(E08)」は、全国各所で保有されている他の系統に比べ、飼育日数がやや長く、繭重、繭層重が重く、蛹期間が長く、受精卵数が多い特徴を持ち、
繭層
の生産性が高い。
愛媛県農業試験場蚕業支場・研究指導室・病理バイテク班 [連絡先]0893-25-3039 [部会名]蚕糸 [専門]育種 [対象]昆虫類 [分類]普及
[背景・ねらい]
天蚕には、これまで明瞭な品種は認められておらず、生産性が低いのが現状であり、より生産性の高い、優良な品種の作出が望まれている。
そこで、愛媛県で保有している系統の中で、生産性が高いと思われる系統(EO8)が認められたので、全国9場所で飼育試験を実施し、性状を調査した。
[成果の内容・特徴]
愛媛系統(E08)は、天蚕繭の主産地である長野県で飼育されている系統および各県で保有している系統に比べ、飼育日数がやや長く、繭重、繭層重が重く、蛸期間が長く、受精卵数が多い特徴を持つ。(
表1
、
表2
、
表3
)
これらの特徴は、全国9場所で飼育しても、よく発現し(
表1
)、愛媛系統は1個体当たりの繭層の生産性が高い。
長野系統は、愛媛系統と比較し、繭層の生産性は低いが、飼育日数および蛹期間が短く、交尾率が高い。(
表2
)
各県で保有している他の独自系統は、愛媛系統と長野系統の中間の飼育成績を示す。(
表3
)
[成果の活用面・留意点]
採種にあたっては、交尾率がやや低いので、交配は雌雄1対1とし、羽化後3日以内に交配する。
[その他]
研究課題名:
天蚕病虫害防除試験(天蚕の系統別性状比較試験)
予算区分:県単
研究期間:平成8年度(平成6~9年)
研究担当者:密田和彦
発表論文等:平成8年度蚕桑技術協力試験成績集、93~104
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