キウイフルーツを利用した乳酸発酵果汁
[要約]
20%
キウイ果汁
を含む培地で順養化させた乳酸菌は、
キウイ果汁
を
乳酸発酵
させる。選定された5菌株は
キウイ発酵果汁
の香味を強め、キウイ特有の青臭みを消失させる。
愛媛県工業技術センター・食品加工室 [連絡先]089-976-7612 [部会名]食品 [専門]加工利用 [対象]果樹類 [分類]研究
[背景・ねらい]
キウイフルーツ(以下キウイと略す)はかんきつ類の代替、あるいは水田転換畑への導入果実として広まり、特に愛媛県下では温暖な気候条件を活かして、作付面積が急速に増え、現在では生産量が全国一位を占めるに至っている。
しかしながら一方、キウイの消費構造は、独特の強い酸味と個性的な風味があることから、消費者の嗜好層にムラがあり、またかんきつジュースの様な加工利用には不向きなことから、ほとんどが生食としての消費に止まってきた。それに最近では、生食用としての消費量もほぼ飽和に達した向きがあり、需要が低迷していることから、新しい加工利用方法の再発が切望されている。
そこで、キウイの新親用途の開発を目的に、各種乳酸菌を利用して、キウイ果汁の香味を改変させ、キウイ果汁の新しい食品素材としての用途について検討した。
[成果の内容・特徴]
乳酸菌を直接キウイ果汁に接種すると、増殖が止まるなど発酵性にむらがあったが、20%キウイ果汁を含むリンゴ酸適応菌体調整培地で順養化させた後接種することで、ほとんどの乳酸菌がキウイ果汁を乳酸発酵した。
キウイ発酵果汁のジアセチル臭が少なく、香味がすぐれていることを指標に、順養化した乳酸菌24株より5菌株を選択した(香味Aと評価したもの)(
表1
)。
香味のすぐれてい5株菌の発酵果汁は、いずれもキウイの持つ,青臭みが消失し、まろやかな発効臭を呈しており、果汁中のリンゴ酸が資化されて乳酸が生成されるマロラクテイック発酵が起こっているものと推測された(
図1
)。
[成果の活用面・留意点]
キウイ果汁の新規利用方法として、飲料等製造事業所に技術移転したい。
[その他]
研究課題名:
キウイ飲料等開発研究
予算区分:県単
研究期間:平成7年度(平成7年度)
研究担当者:二宮順一郎・児玉雅信
発表論文等:愛媛県工業技術センター業務務年報(平成8年度)投稿予定
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