陽光面片側樹形への改造と作業道設置による急傾斜かんきつ園の省力化
[要約]
急傾斜地園
で
山根側
の枝葉を除去した
陽光面片側樹形
に改造し、幅約0.8mの
作業道
を設置すると、
小型運搬機
が利用でき、作業時間の短縮と共に、
軽労働化
が図れる。
収量
の低下も少なく、
品質
はやや向上する。
愛媛県立果樹試験場・栽培育種室 [連絡先]089-977-2100 [部会名]傾斜地・果樹 [専門]栽培 [対象]果樹類 [分類]普及
[背景・ねらい]
急傾斜カンキツ園における運搬や防除作業は重労働であるが、減収等の心配があり管理 のための空間が確保されていない。そこで収量を維持しながら省力・軽労働化を図るための作業道設置と樹形改造法を確立する。
[成果の内容・特徴]
山根側に幅約0.8mの作業道を設置すると、運搬作業時間は設置前に比べ、抱え運搬で50%、一輪車利用で約60%短縮される。さらに小型クローラ式運搬車で約55%短縮され、労働強度が大幅に軽減される(
表1
)。
陽光面片側及びトンネル樹形とも20~25%の枝葉を切除したが、収量の低下は約10%と小幅である。
葉数は樹形改造2年後に陽光面片側樹形では勢除した山根側上部で増加し、その上段の法面下部も増加し、両方が重なり始める。トンネル樹形では樹冠上部の葉数が増加し、樹冠下部で減少する(
表2
、
図1
)。
糖度は陽光面片側樹形でやや高くなる傾向であり、浮皮の発生がやや少なく、品質が向上する(
表3
)。
[成果の活用面・留意点]
陽光面片側樹形を維持するためには、山根側と上段の法面側の側枝を追い込みせん定する必要がある。
[その他]
研究課題名:担い手に魅力ある傾斜地果樹の軽労働・省力生産システムの開発
予算区分:地域重要
研究期間:平成9年度(平成5年~9年)
研究担当者:加美豊・井上久雄・藤原文孝・中川雅之・高木信雄・芳野茂樹
発表論文等:急傾斜カンキツ園の軽労働省力生産システムの確立、園芸学会中四国支部大会、1994
目次へ戻る