サツマイモのつる処理機

[要約]
 
開発した本機は、砂地畑のサツマイモ収穫前のつる処理を図れる。前方両側のカッタにより切断し、挟持ベルトによりつるを引き上げ藷梗の部分から引きちぎるものである。これにより、慣行の約8.5倍の作業能率でつる処理が行え、作業精度も実用上の問題がない。
徳島県立農業試験場・野菜科
[連絡先]0886-74-1660
[部会名]作業技術
[専門]機械
[対象]根菜類
[分類]普及

[背景・ねらい]

サツマイモ栽培では、収穫時のいもの損傷を少なくするため、つるを1ごとに藷梗の部分から手で引きちぎり、4~6畝をひとまとめにする。このつる処理作業は担い手の高齢者や女性にとって、大変な労働負担となっている。一方、つるを砕断する処理機械は、市販されているが、藷梗を切らないことと、砕断されたつるの撤去が困難であることから普及していない。そこで、これに対応するつる処理機の開発を行う。

[成果の内容・特徴]
  1. 本機は、1畝1条植えに適応し、前方両側のカッタにより繁茂したつるを畝毎に切断 する。つるは、挟持ベルトにより引き上げられ藷梗の部分から引きちぎられる。引き上げたつるを落とす位置は、つる搬送部の角度を変えることにより直近の畝間から1畝越えた
    畝間へ落とすことができる。つる搬送部は左右に動くため、往復作業により4畝のつるを1つの畝間にまとめることができる(写真12)。
  2. 作業能率は、つるの繁茂状態により異なるが、約1h/10aと慣行作業の8.5倍となり大幅に向上する(表1)。
  3. 作業精度は引き抜き株率が概ね80%以上あり、いもの損傷も少なく良好であるが、つるが繁茂し過ぎたり、藷梗の引っぱり強さが高い場合には作業精度が悪く、いもの損傷も多くなる傾向がある(表2)。
  4. 本機による作業は、操作性が良く女性や高齢者でも簡単に行える。                                            

[成果の活用面・留意点]

  1. 処理機は、つるの伸長方向から株もとに向かって処理すると引き抜き株率が高くなるため、挿苗時に機械作業を前提とした移植方向をとる。
  2. つるが過繁茂や藷梗が強くならないように栽培面で留意する。

 [その他]
 
研究課題名:サツマイモ機械化一貫体系の確立
予算区分:(国補)地域特産農作物用機械開発促進事業
研究期間:平成9年度(平成7年~9年)
研究担当者:吉田 良・川下輝一・板東一宏・ヤンマー農機・セイレイ工業(株)
発表論文等:
 
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