温風暖房機を利用した送風処理によるキュウリべと病の防除
[要約]
温風暖房機
を利用した連続あるいは間欠
送風処理
により、
キュウリべと病
の発生抑制が可能で、
ダクト
の先を閉じた後植物体へ向けて20㎝間隔で直径4~5㎝の穴を開けたダクトを使用すると、施設内全体で発生抑制が可能となる。
徳島県立農業試験場・病虫科 [連絡先]0886-74-1660 [部会名]生産環境(病害虫) [専門]作物病害 [分類]指導
[背景・ねらい]
ガラス室等施設栽培では春期以後もなお、梅雨期頃までは保温の必要な場合や天候不良時には夜間を中心に、ハウスを閉めきることが少なくない。そのため密閉度合いが高くなり、キュウリべと病等好湿性病害が恒常的に発生し、防除に当たって困難を極めることが多い。こうした病害にはハウス内湿度を下げて結露を抑制するのが有効なことが判明している。しかし温風暖房機を利用した送風処理による結露への影響は不明で、また病害発生への影響も判明していない。
[成果の内容・特徴]
ガラス室では温風暖房機の送風処理により室内の結露が抑制される。抑制程度は連続送風が最も高いが、18~6時の間の間欠送風では、15分間隔が1時間間隔よりも結露量を抑制する(
図1
)。
キュウリべと病の発生は連続送風により抑制され、間欠送風では間隔が短いほど抑制効果が高い。しかし連続送風ではうどんこ病の発生が多くなる傾向がある(
表1
)。
1時間運転後の休止時間と発病との関係では、休止時間が長いほどキュウリベと病の、発生が多い(
表2
)。
ダクトの先を閉じ、植物体へ向けて地上から45°角で20㎝間隔の穴(直径4~5㎝)をあけて間欠送風するとビニルハウスでもハウス全体で著しくべと病を抑制する(
表3
)。
[成果の活用面・留意点]
送風のみの運転は冬期における暖房繊の加温時の運転ほどの結露の抑制効果はない。
抑制効果は連続送風が最も高いが、発病がなければ間欠で予防的に対応する。
連続送風は草勢低下株ではうどんこ病の発生を助長する場合がある。
[その他]
研究課題名:施設内環境制御による病害発生抑制技術の開発 温風暖房機による送風方法と病害の発生
予算区分:県単
研究期間:平成9年度(平成7~9年)
研究担当者:金磯泰雄、米本謙悟
発表論文等:春期以後における温風暖房機を利用した送風処理がハウス内の環境並びにキュウリべと病の発生に及ぼす影響。日植病報63(講要)
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