サツマイモ栽培における砂地畑土壌の適正粒径組成

[要約]
 
砂地畑土壌粒径組成を0.25㎜未満の微細な粒子が35%、0.25~1.0㎜の粒子が65%程度に調整することにより、サツマイモ収量が安定する。また、塊根の先端の丸みが増す、表面の凹凸が少なくなる、皮目が小さくなる等、塊根の外観上の品質が高上する。
徳島県立農業試験場・農芸化学科
[連絡先]0886-74-1660
[部会名]生産環境(土壌肥料)
[専門]土壌
[対象]根菜類
[分類]指導

[背景・ねらい]

連作砂地畑は、連作にともなう微細粒子の増加により土壌の排水性が悪く、サツマイモの収量や品質が低下する。栽培農家は、粗粒質の海砂を客入する「手入れ砂」処理により砂地畑の物理性の改善を図っているが、サツマイモ栽培に好適な砂地畑土壌の粒径組成は明らかではない。 そこで、砂地畑土壌の粒径組成が土壌の物理性及びサツマイモの収量、品質に及ぼす影響について検討した。 

[成果の内容・特徴]
  1. 0.25㎜未満の微細な粒子の土壌中に占める割合が増加するにつれて、土壌の気相率は減少し、液相率が増加する(表1)。
  2. 0.25㎜未満の微細な粒子が33%、0.25~1.0㎜の粒子が63%の中粒区は、粒径の粗い区より土壌水分張力の変動が小さく、粒径の細かい区より降雨後の排水が速やかになる(図1)。
  3. 中粒区は市場価値の高いM級以上の塊根の個数が多く、収量が多い上に秀品率も高い(表2)。
  4. 中粒区は塊根表面の凹凸が少なくなる、皮目が小さくなる、粒径が細かい区より塊根の先端の丸みが強くなる等、外観上の品質が向上する(表3)。
  5. 以上のように、中粒区は土壌の排水性と保水性のバランスがサツマイモ栽培にとって好適になり、サツマイモの収量が安定し、塊根の外親上の品質も向上する。

 [成果の活用面・留意点]

  1. 連作砂地畑土壌の粒径組成を測定することにより、「手入れ砂」として用いる海砂の 客入量が決められるので、「手入れ砂」の過剰な客入が防止できる。
  2. 造成砂地畑に適用できる。

 [その他]
 
研究課題名:手入れ砂素材活用対策試験
予算区分:県単
研究期間:平成9年度(平成4年~9年)
研究担当者:悌美仁、黒島忠司、黒田康文
 
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