ネギアザミウマによるグリーンアスパラガス若茎の加害症状および要防除密度

[要約]
 
ネギアザミウマによるグリーンアスパラガス若茎の被害は、スジあるいはカスリ状の傷、鱗片葉の褐変などがある。被害を極軽微に抑えるための要防除密度は、立茎胸高部を払って板上(236c㎡)に落下するアザミウマ成虫数が1~2個体である。
香川県農業試験場・病害虫担当
[連絡先]0886-74-1660
[部会名]作業技術
[専門]機械
[対象]葉菜類
[分類]普及

[背景・ねらい]

ネギアザミウマの加害は、グリーンアスパラガス若茎の品質低下に関与していると考えられているが、加害によって生じる症状は明らかにされていない。また、防除の必要性は、生産者か経験的に判断している状況にある。
そこで、ネギアザミウマの加害によって若茎に生じる症状を解明し、生産者や指導者が簡易に判定できる要防除密度を設定する。

[成果の内容・特徴]
  1. ネギアザミウマによって生じる若茎の被害症状は、鱗片葉と茎におけるスジあるいはカスリ状の傷、鱗片葉の褐変である(表1)。傷の色調は白、淡緑、紫と様々で、コルク化を伴う場合もある。さらに、寄生成虫数が多い場合は、伸長の停止と腐敗を生じる。
  2. 払い落とし成虫数と若茎での寄生成虫数との間には、高い正の相関がある(図1)。また、若茎での寄生成虫数が増加するに伴って、若茎の被害症状が甚だしくなり、品質が低下する(表2)。
  3. 被害を皆無~極軽微にするための要防除密度は、白色板(10.5×22.5㎝)に落下する成虫数が1~2個体である(表2)。               

[成果の活用面・留意点]

  1. 払い落とし方法:立茎の胸高部に白色板を水平に当て、その直上部の立茎1ヶ所を手で軽く5回払う。
  2. 生産団体の若茎の選別基準によって要防除密度か異なるか、払い落とし成虫数が6~8個体を超えると、大きな被害が生じる。
  3. ネギアザミウマ成虫は圃場内に均一に分散する傾向か強いので、2~3ケ所の払い落としで判定ができる。
  4. 通常の発生条件下では、払い落としの際に落下した淡黄~褐色のアザミウマ類の成虫数をネギアザミウマの成虫数として支障はない。

 [その他]
 
研究課題名:グリーンアスパラガスの高品質・安定生産技術開発
予算区分:県単
研究期間:平成9年度(平成8~12年)
研究担当者:松本英治、三浦 靖、十河和博
発表論文等:
 
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