ヒメハナカメムシ類を活用した防除体系による露地ナスにおけるアザミウマ類の制御

[要約]
 
定植時のイミダクロプリド粒剤処理あるいはシルバーポリフィルムによる畦被覆と選択制殺虫剤を組み合せ、在来天敵ヒメハナカメムシ類を保護することにより、殺虫剤の使用量を大幅に軽減したアザミウマ類の防除が可能である。
高知県農業技術センター・生産環境部・昆虫科
[連絡先]0888-63-4915
[部会名]生産環境(病書虫)
[専門]作物病害
[対象]果菜類
[分類]普及

[背景・ねらい]

環境保全型農業を推進するためには、害虫防除面において天敵類を活用した総合的な防除技術を確立する必要がある。そこで、露地ナスにおいてアザミウマ類の天敵であるヒメハナカメムシ類を活用した防除体系の確立を図る。

[成果の内容・特徴]
  1. 定植時にイミダクロプリド粒剤を植穴処理するかシルバーポリフィルムによる蛙被覆を行い、ヒメハナカメムシ類の発生が多くなり始める6月以降、ヒメハナカメムシ類に影響の少ない選択性殺虫剤を使用することで、栽培期間を通してアザミウマ類の 密度および被害を低く抑えることができる。また、ヒメハナカメムシ類を活用することによって、薬剤使用回数も大幅に削減できる(図12)。
  2. 定植時の防除対策で定植後1ヶ月間はアブラムシ類も同時に防除される。その後は天敵類によって密度が抑制されるため、薬剤によるアブラムシ類の防除はほとんど不要である。
  3. ハダニやチャノボコリダニが発生した場合にはヒメハナカメムシ類に影響の少ないフェンブロキシメート、ミルベメクチン、クロルフェナピルで防除する。
  4. ハスモンヨトウの発生が多い場合には、8月以降薬剤による防除を頻繁に行わざるを得ず、ヒメハナカメムシ類を保護した防除体系を維持することは困難である。                                                             

[成果の活用面・留意点]

  1. 天敵類に影響の大きい合成ビレスロイド系殺虫剤の使用は避ける。
  2. ハスモンヨトウ防除に使用できる登録薬剤が少ないので、ミナミキイロアザミウマ、ハダニを対象としたクロルフェナピルあるいはハダニを対象としたとミルベメクチンの使用による同時防除を考える。
  3. ハスモンヨトウ防除に使用できる登録薬剤が少ないので、ミナミキイロアザミウマ、ハダニを対象としたクロルフェナピルあるいはハダニを対象としたとミルベメクチンの使用による同時防除を考える。

 [その他]
 
研究課題名:露地果菜類における在来天敵の評価とその利用法
予算区分:県単
研究期間:平成9年度(平成6年~8年)
研究担当者:高井幹夫
発表論文等:高知県農業技術センター研究報告 第7号
 
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