徳島県における良食味水稲「ヒノヒカリ」の奨励品種採用

[要約]
 
ヒノヒカリは出穂、成熟期ともにコガネマサリとほぼ同じで、本県では普通期の娩生に属する粳種である。食味は明らかにコガネマサリより良く、県内平坦部の普通期栽培地域における良食味品種として導入を図る。
徳鳥県立農業試験場・作物科
[連絡先]0886-74-1660
[部会名]水田・畑作
[専門]育種
[対象]稲類
[分類]普及

[背景・ねらい]

本県では県東南部の早期米から県央、西部の普通期米へと、良食味米を断続的に出荷できる体制の確立を目指している。しかし、普通期水稲の晩生主要品種として栽培されているコガネマサリは、栽培特性は良いものの食味評価が必ずしも高くなく、普通期栽培の晩生に適した良会味品種の導入が望まれていた。そこで、宮崎県総合嚢業試験場で育成されたヒノヒカリを選定し、本年度奨励品種に採用した。

[成果の内容・特徴]
  1. 出穂期、成熟期ともにコガネマサリとほぼ同じであり、本県では普通期の晩生に属する粳種である(表12)。
  2. 稈長はコガネマサリより約5㎝短く、穂長もやや短い。穂数はやや多く、草型は中間型である(表12)。
  3. 収量はコガネマサリよりやや劣る(表23)。
  4. 玄米の粒形は中であり、粒大および千粒重ともコガネマサリ並みである(表2)。
  5. 外観品質は心白の発現がやや多くコガネマサリよりやや劣る(表2)。
  6. 食味はコガネマサリより明らかに良く上の中である(表14)。
  7. 脱粒性は難、穂発芽性は難、耐倒伏性はコガネマサリと同程度のやや強である(表1)。
  8. いもち病に対して抵抗性遺伝子Pi-a, iをもつと推定されるが、圃場抵抗性は中である(表1)。                           

[成果の活用面・留意点]

  1. 県内平坦部の普通期栽培地域へ良食味品種として普及を図る。
  2. いもち病に対する圃場抵抗性は中であるが、常発地での栽培は避けるとともに、その他の地域でも適期防除に留意する。
  3. コガネマサリより品質がやや低下しやすいので、出穂後の落水が早くならないようにするとともに、適期収穫を励行する。

 [その他]
 
研究課題名:水稲奨励品種決定調査
予算区分:国補
研究期間:平成9年度(昭和63~平成9年)
研究担当者:豊成傑、藪内和男
発表論文等:なし
 
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