水稲品種こいごころ用有機質肥料粒状まごころの特徴

[要約]
 
水稲品種こいごころ用の有機質肥料粒状まごころは、容積重が小さくて成分量が少ないために、化成肥料よりも散布量が多い。化成肥料に比較して、初期生育に大差なく、穂肥による葉色の緑化はやや遅いが、穂揃時にはほぼ同程度となる。収量と1穂籾数はやや少ないが、穂数と玄米蛋白は同程度であり、登熟歩合と玄米の検査等級がやや優れる。
愛媛県農業試験場・栽培開発室
[連絡先]089-993-2020
[部会名]水田・畑作
[専門]栽培
[対象]稲類
[分類]指導

[背景・ねらい]

有機栽培米に対する消費者ニーズを反映して、水稲品種こいごころ用肥料として有機質肥料粒状まごころ(以下、まごころとする)の使用が推奨されている。まごころは魚かす発酵物を主原料にして、塩化カリ等から製造されており、成分は窒素6%、燐酸5%、カリ5%である。販売開始が平成8年であったことから、特性ならびに施肥法に不明な点が多く、早急な施肥方法の確立が要望されている。そのため、化成肥料と対比検討させて、まごころの特徴を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
  1. 化成肥料よりも成分量が少なくて容積重も小さいまごころは、同じ窒素成分量を散布するのに、化成肥料よりも製品重量で2倍以上、容量で約3倍となる(表1)。
  2. 生育初期の草丈、茎数、葉色は、まごころと化成肥料で大差ない(表2)。
  3. 穂肥による葉色の緑化は、まごころよりも化成肥料が速やかであるが、穂揃時の葉色はほぼ同程度である(表3)。
  4. まごころ施用による穂数と玄米蛋白は化成肥料と同程度であるが、1穂籾数と収量は やや少ない(表3)。
  5. 穂肥の全量1回施用では、化成肥料よりも緩効性のまごころで登熟後半の葉緑がやや濃いことから、登熟歩合がやや高く、粒厚の大きい玄米がやや多く、玄米の検査等級がやや優れる(表3)。                                                                                    

[成果の活用面・留意点]

  1. 基肥施用の省力化と施用量の低減には、側条施肥田植機の利用が有効である。
  2. 施肥量は窒素成分換算で化成肥料並みとし、圃場の肥沃度により調節が必要である。
  3. まごころの価格は、化成肥科よりも高い。

 [その他]
 
研究課題名:良食味・高品質米生産技術確立試験
予算区分:県単
研究期間:平成9年(平成9年~平成11年)
研究担当者:鳥生誠二、木村 浩、秋山 勉
発表論文等:なし
 
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