水稲品種ヒノヒカリにおける良食味・高品質米生産のための施肥量

[要約]
 
ヒノヒカリ玄米蛋白含有率を7.7%以下とするための施肥量の上限は、基肥が窒素成分で5㎏/10a程度、穂肥で4㎏/10a程度であり、その場合の最大収量は、550㎏/10a程度となる。
愛媛県農業試験場・栽培開発室
[連絡先]089-993-2020
[部会名]水田・畑作
[専門]栽培
[対象]稲類
[分類]普及

[背景・ねらい]

愛媛県では、ヒノヒカリは中生の良食味品種として、平成8年度より奨励品種に採用され、主に東予地域の平坦部に普及している。ヒノヒカリはコガネマサリに比較して、外観品質が劣り、またやや短稈で倒伏に強いことから、多肥栽培による外観品質の低下や食味の低下が心配される。そのため、ヒノヒカリの良食味特性を損なわず、品質の優れた米を生産するための施肥量を検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. 施肥量と収量および玄米蛋白含有率との間には、それぞれr=0.836**とr=0.839****:1%水準で有意)の高い相関がある(図12)。
  2. 食味を低下させない玄米蛋白含有率7.7%以下にするには、図2の関係から総窒素施用量が9㎏/10a以下となる。
  3. 玄来蛋白含有率(%、Y)と基肥量(N㎏/10a、X1)および穂肥量(N㎏/10a、X2)との関係は、①式となる。
      Y=0.0683X1+0.1135X2+6.93(R040g.jpg (1738 バイト)=0.784)-----①式
     玄米蛋白含有率を7.7%にすると、基肥量と穂肥量の関係は②式となる(図3)。
      X
    2=-0.601X1+6.781-----②式                                                                
  4. 収量を低下させずに、玄来蛋白含有率が7.7%以下となる総窒素施用量は、9㎏/10aであり、基肥と穂肥の組合せは、窒素成分で基肥5㎏/10aと穂肥4㎏/10a程度となる。

[成果の活用面・留意点]

  1. 施肥量は、圃場の肥沃度によって調節する必要がある。

 [その他]
 
研究課題名:良食味・高品質米生産技術確立試験
予算区分:県単
研究期間:平成7~9年度
研究担当者:臼坂伸二、烏生誠二、木村 浩
発表論文等:なし
 
目次へ戻る