パオ鶏舎(車庫型)による特産鶏の飼養技術

[要約]
 
パオ鶏舎(車庫型(縦4.8m×横2.5m×高2.0m)は、経営内の廃材利用を前程にしてパイプ型車庫を本体とするもので、低コストで省力的に製作でき、かつ容易に移設できる。この鶏舎による特産鶏「伊予路しゃも」の発育等は、鶏舎飼いに比し遜色はなく、中山間地域自然放飼養鶏に活用できる。
愛媛県養鶏試験場
[連絡先]087-898-1511
[部会名]畜産
[専門]飼養技術
[対象]鶏
[分類]普及

[背景・ねらい]

低コストで製作でき、簡易に移設できるパオ鶏舎を開発し、これを利用した特産鶏の飼養技術を確立する。これにより、鶏肉の高付加価値化を図り自然豊かな立地条件をいかした中山間地域のイメージアップ及び活性化を図る。

[成果の内容・特徴]
  1. パオ鶏舎(車庫型)は、一般に車庫として普及しているパイプ車庫を利用するもので、屋根材としては、防暑対策のため遮光シートとビニールシート、獣害対策として放飼場上面は漁網(廃材)又は防鳥ネット、側面はスノコ(廃材)、またその周囲を上面から漁網で覆い、これにより60羽を飼育できる。
    費用は、パイプ車庫で20,000円である(表1)。
  2. 舎内の温度条件については、遮光シートによる温度差がみられなかったのでビニールシート無しで良い(表2)。
  3. 育成率、発育体重、飼料要求率は、従来型と比し遜色がない(表3)。                                       

[成果の活用面・留意点]

  1. 夏期は、防暑地(木陰等)を作る。冬期は、パイプ車庫において側面にベニヤ板等を設置する。
  2. 漁網(廃棄)は、丈夫で放飼場上面において猫の進入を防ぐことができる。
  3. パオ鶏舎移動後10日間以内は、圧死による事故が多いので注意する。また夜と雨天時には舎内に入るように学習させる必要がある。
  4. 自然放飼では、獣害による事故が多いので注意する(側面:野犬、上部:猫、カラス)。
  5. 伊予路しゃもは、闘争性があるのでパオ鶏舎に移動する前にデビークを行う必要がある。
  6. 傾斜地飼育では、雨天時の水はけが良く、問題になることがない。

 [その他]
 
研究課題名:四国中山間地域活性化のための特産鶏卵肉安定生産システムの開発
予算区分:地域重要
研究期間:平成9年度(平成7~9年)
研究担当者:土岐静夫、近藤理恵
発表論文等:愛媛県養鶏試験場研究報告 平成7年、平成8年
 
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