ハマチ油及び柑橘粕を利用した特産鶏卵肉の高付加価値化技術の関発

[要約]
 
ハマチ油及びアマニ油脂肪酸カルシウム(FACa)を添加した飼科は、エヒメロード、伊予路しゃもに給与することによりn-3系脂肪酸の多い鶏卵肉が生産できる。また、多孔質でんぷんに吸着させたハマチ油は、飼料の取り扱い性が良く酸化防止にも役立つ。さらに、柑橘粕の添加も酸化防止に役立つ。
愛媛県養鶏試験場
[連絡先]0898-66-5004
[部会名]畜産
[専門]飼養技術
[対象]鶏
[分類]指導

[背景・ねらい]

生産基盤が弱く、労働集約化の困難な中山間地域を活性化するためには、小規模ながら経営可能な高付加価値型の経営形熊を碓立する必要がある。一方健康会品に対する消費者の関心は高い。これに対応すべく、安価な勤・植物性未利用資源であるハマチ油及び柑橘粕やアマニ油脂肪酸カルシウム(FACa)(以下アマニ油と略称)を利月して、n-3系脂肪酸の豊富な鶏卵肉の生産技術を確立する。

[成果の内容・特徴]
  1. 等量の多孔質でんぷんに吸着させたハマチ油は、粉末化され取り扱いが簡単であり、酸化の防止効果も高い。また、柑橘粕3%とビタミンEの添加も酸化を防止できる(表1)。
  2. ハマチ油、柑橘粕、アマニ油は、9カ月間の添加でも、採卵鶏の産卵率に悪影響は無い(表2)。
  3. ハマチ油及びアマニ油の2週間添加は、卵中のn-3系脂肪酸含量を増加する(表3表4)。
  4. ハマチ油及びアマニ油の4週間添加は、卵中のn-3系脂肪酸含量を対照区の約3倍以上増加増加する(表5)。
  5. ハマチ油の添加は、肉のn-3系脂肪酸特にDHAを増加させ、2週間の添加では5%。また、アマニ油の添加は、α-リノレン酸を増加させる(表6)。
  6. なお、原料として使ったハマチ油は、ハマチの頭部を水でボイルさせ上澄みの油を遠心分離することにより約30%採取でき、これには油中α一リノレン酸1.2%、DHA16.8%、EPA7.8%含まれる。

[成果の活用面・留意点]

  1. ハマチ油を密封し冷所に保存するとともに飼料混合後は2週間以内に給与することが望ましい。

 [その他]
 
研究課題名:四国中山間地域活性化のための特産鶏卵肉安定生産システムの開発
予算区分:地域重要
研究期間:平成9年度(平成7~9年)
研究担当者:土岐静夫、近藤理恵
発表論文等:愛媛県養鶏試験場研究報告 平成7年、平成8年、愛媛県農林試験場だより、№51、№52
 
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