水噴射によるうめの省力摘果法

[要約]
 
うめ摘果作業を4月中~下旬に動力噴霧器を利用した水噴射によって実施することにより大幅な省力化が可能であり、LL級果以上の比率も手による摘果とほぼ同等である。
徳島県果樹試験場県北分場
[連絡先]0886-94-2712
[部会名]果樹・傾斜地
[専門]栽培
[対象]果樹類
[分類]普及

[背景・ねらい]

青果向けのうめは出荷時期が早く階級が大きいほど有利に販売される。摘果作業は早期の大玉生産のための重要な作業であり、着果過多による樹勢の低下防止にも有効と思われる。しかし、うめの摘果作業は労力不足などの理由により実施されていないのか現状である。
そこで、動力噴霧器を利用した水噴射による省力摘果法を検討する。

[成果の内容・特徴]     
  1. 4月中~下旬(「南高」、「鶯宿」で果実重が0.7~1.5g)に水が拡散しないように改造した農薬散布用のノズルを用い、動力噴霧器(動噴圧20㎏/c㎡)で果実を落果させるが、このときの摘果能率は手による摘果に比べて2~4倍に向上する(表1)。
  2. 収穣時のLL級果以上の割合は、手による摘果にはやや劣るものの無摘果に比べて大幅に向上する(表2)。
  3. 水の噴射は1短果枝に2秒程度とし、結果枝の下側から吹き上げるように噴射すると最も落果しやすい(表3)。
  4. 水圧による障害果の発生は10%程度と問題にならない(表4)。                                           

[成果の活用面・留意点]

  1. 青果出荷向けのうめ園において大玉果生産のための摘果作業の省力化が可能である。
  2. 樹高の高い園での省力効果が大きい。
  3. 着果過多による樹勢低下防止が期待できる。
  4. 障害果の発生を最小限にするため、適切な水圧と噴射時間を厳守する。

 [その他]
 
研究課題名:担い手に魅力ある傾斜地果樹の軽労働・省力生産システムの開発
予算区分:地域重要
研究期間:平成9年度(平成8~9年)
研究担当者:小池 明、平瀬早苗、板東成治、赤井昭雄
発表論文等:なし
 
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