香川県農業試験場府中分場・栽培担当
[連絡先]0877-48-0731
[部会名]果樹・傾斜地
[専門]栽培
[対象]果樹類
[分類]普及
- [背景・ねらい]
温州みかんの品質向上を目的として、「大津四号」を始めとした高糖系温州の導入が進められている。しかし、「大津四号」は、果実品は良好であるが、隔年結果性が著しく、安定生産のための摘果方法の開発が望まれている。また、栽培者の高齢化や婦女子化の進展にともない、多大な作業時間を要する摘果作業の省力化も求められている。そこで、植物生育調節剤を用いた摘果方法の違いが果実品質に及ぼす影響について検討を行い、省力かつ高品質果実の安定生産が可能な生産体系を確立する。
- [成果の内容・特徴]
- 「大津四号」に、エチクロゼート乳剤1000倍液とエテホン液剤2000倍の混合液を、満開10日後に、半樹(主枝)単位で散布することにより、散布した部位においては、安定的に、全摘果に相当する効果が得られる。また、枝別(亜主枝)単位で散布することにより、ほぼ同等の効果が得られ、いずれの方法を用いても植物生育調節剤による摘果が可能である(表1)。
- 枝別単位の摘果剤散布では、間引摘果に比べて、安定的に、果皮色が良好で、糖度計示度及び果実比重とも高い果実を得ることができる(表2)。
- 半樹単位の摘果剤散布では、間引摘果に比べて、収量はやや劣るものの、高品質な果実を安定生産することが可能である(表2)。
[成果の活用面・留意点]
- カンキツ栽培地域全体の「大津四号」を始めとした樹勢の強い系統において適用が可能であると考えられる。
- 摘果剤の散布時期は厳守する必要がある。
- 連年散布は、樹勢を衰弱させることがあるので、肥培管理に留意する。
- 枝別(亜主枝)単位で散布する場合には、専用ノズルを用いることが望ましい。
- [その他]
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- 研究課題名:完熟カンキツの安定生産技術の確立
- 予算区分:県単
- 研究期間:平成9年度(平成4~8年)
- 研究担当者:森末文徳、大谷 衛、坂下 亨
- 発表論文等:なし
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