びわの旬別平均気温を用いた収穫始期予測法

[要約]
 
茂木」では、2月上旬から5月上旬までの旬別平均気温の和を、「田中」では、2月中旬から5月下旬までの旬別平均気温の和を用いることにより、2~4日程度の誤差で、収穫始期が予測できる。
香川県農業試験場府中分場・栽培担当
[連絡先]0877-48-0731
[部会名]果樹
[専門]栽培
[対象]果樹類
[分類]普及

[背景・ねらい]

びわは、香川県の特産果樹として広く栽培がなされ、九州産地からの出荷がほぼ終了する6月以降に京阪神市場を中心に出荷されている。県内においては、普通種の「茂木」と晩生種の「田中」が主要品種として栽培されているため、出荷期間も長く、6月の京阪神市場における市場占有率は、60~70%と極めて高くなっている。しかし、いずれの品種とも出荷時期の年次変動が大きく、計画出荷による有利販売のためには、収穫始期の予測技術の開発が望まれている。そこで、旬別平均気温に着目し、収穫始期の予測を試みる。

[成果の内容・特徴] 
  1. 当場における過去15年間の旬別平均気温と収穫始期との相関を求めたところ、「茂木」では、2月上旬から5月上旬までの旬別平均気温の和と収穫始期との間に高い負 の相関が認められ、2月上旬から5月上旬までを積算した場合に、相関係数が最も高く、その回帰式は、y=-0.351x+45.7 (r=0.774**)
    (x:旬別平均気温の和、y:6月1日起算収穫開始日)である(表1)。
  2. 「田中」では、2月上旬から5月下旬までの旬別平均気温の和と収穫始期との間に、高い負の相関が認められ、2月中旬から5月下旬までを積算した場合に、相関係数か最も高く、その回帰式は、y=-0.515x+89.9 (r=0.635**)
    (x:旬別平均気温の和、y:6月1日起算収穫開始日)である(表2)。
  3. 得られた回帰式は、「茂木」で、2.64、「田中」で、4.97の標準誤差で収穫始期が予測可能である(表3)。                    

[成果の活用面・留意点]

  1. 香川県内のびわ栽培地域に、適用が可能であると考えられる。
  2. 他の地域では、相関係数の高い時期及びその回帰式が異なることがあるので、新たに回帰式を作成するのが望ましい。
  3. 今後、他の要因を含めた予測式について検討を行う予定である。

 [その他]
 
研究課題名:常県単縁果樹の安定生産技術の確立
予算区分:県単
研究期間:平成9年度(平成9~12年)
研究担当者:森末文徳、坂下 亨、中西正憲
発表論文等:なし
 
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