春作および夏作ハウスメロンの隔離床栽培における灌水方法

[要約]
 
春作、夏作ハウスメロンの隔離床栽培における生育ステージ別灌水量が明らかになり、灌水の自動動化による省力化が図られる。また、栄養生長期および交配期にやや強めの水切りを行うことで、生育は抑制されるが、高品質メロンの生産が可能になる。
高知県農業技術センター・作物園芸部・施設野菜科
[連絡先]0888-63-4918
[部会名]野菜・花き・茶(野菜)
[専門]栽培
[対象]葉茎菜類
[分類]普及

[背景・ねらい]

ハウスメロンの隔離床栽培では、地床栽培に比べて肉質、食味等の品質向上効果が高いが、灌水作業に多くの労力を要すること、また作期別生育ステージ別灌水量が明らかになっていない等の問題点があった。そこで、春作および夏作ハウスメロンの隔離床栽培における生育ステージ別灌水量を明らかにし、散水方式による灌水の自動化を確立する。

[成果の内容・特徴]
  1. 生育ステージ別灌水量(晴天時)
    (1)春作
     定植~定植10日後頃までは株当たり200~300ml/日、定植10日後~栄養生長期水切り終了時ま下は500~600ml/日、栄養生長期水切り終了時~交配開始時までは1,000~1,200ml/日、交配開始時~交配期水切り終了時までは900~1,200ml/日、交配期水切り終了時~交配30日後頃までは1,800~2,100ml/日、交配30日後~収穫までは1,500~1,800ml/日を目安とする(図1)。
    (2)夏作
     定植~定植10日後頃までは株当たり300~400ml/日、定植10日後~栄養生長期水切り終了時までは800~1,000ml/日、栄養生長期水切り終了時~交配開始時までは1,800~2,100ml/日、交配開始時~交配期水切り終了時まで1,800~2,100ml/日、交配期水切り終了時~交配30日後頃までは2,000~2,500ml/日、交配30日後~収穫までは1,800~2,100ml/日を目安とする(図3)。
  2. 水切り時期(水切りとは当日の水分が翌日に残らないようにするための灌水管理)
    (1)栄養生長期
     春作は6~10葉期、夏作は7~10葉期とする(図12図3表1、)。
    (2)交配期
     交配開始後1過間程度とする(図12表12)。
  3. 灌水方法
     定植後約20日間(栄養生長期水切り終了まで)は手がけ灌水とし、以後は自動灌水とする。                         

[成果の活用面・留意点]

  1. 春作は‘アールス東海G35’、夏作は‘アールス東海G89’を使用した試験結果である。
  2. 培地量15リットル/株で行った試験結果である。
  3. 灌水時間は午前8時30分、午前11時、午後1時とし、1回の灌水量は300~900ml、自動灌水には二層式定流量パイプ(吐出口40㎝間隔)を使用した。
  4. 曇雨天時の灌水量は晴天時の1/3~2/3量を目安とする。

 [その他]
 
研究課題名:アールスメロンの高品質生産のための環境・生育制御システムの開発
予算区分:県単
研究期間:平成9年度(平成5~8年)
研究担当者:榎本哲也、前田幸二、小松秀雄
発表論文等:高知の農林業新技術 №17
 
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