合成性フェロモントラップを用いたクワノメイガの発生予察

[要約]

合成性フェロモンを用いたトラップは、春先の1回の設置で晩秋期まで誘引効果が持続し、クワノメイガの発生状況が的確に把握できる。
高知県農業技術センター山間試験場・蚕業科
[連絡先]0887-72-0058
[部会名]蚕糸
[専門]作物虫害
[対象]工芸作物
[分類]研究

[背景・ねらい]

桑園の害虫防除は、残毒性の短い農薬を使用し、防除適期に効率的に散布することが望まれている。そこで、合成性フェロモン(成分:(E,E,Z)-10,12,14-hexadecatrienyl asetate:0.3mg)含浸のゴムキャップを用いたトラップについて、重要害虫であるクワノメイガの発生状況を的確に把握し、発生予察としての利用を検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. クワノメイガの合成性フェロモン製剤は、4月始めに一度設置すればその後交換することなく、クワノメイガ雄成虫の初見から終見までの約7カケ月間誘引効果が認められ、雄成虫の発生消長を把握することができる(図1)。
  2. 2種類のトラップで年間の雄成虫捕獲数を比較すると、粘着板式よりは水盤式トラップの方が捕獲数が多い(図2)。
  3. 体長4~10㎜のクワノメイガ幼虫の圃場内密度が急増する秋期には、その約10日前にトラップで雄成虫捕獲数のピークが認められる(図2)。 

[成果の活用面・留意点]

  1. トラップは、桑園の周囲に設置する。
  2. 合成性フェロモンの活性を持続させるため、トラップには日よけを付ける。
  3. 水盤式トラップの場合には、給水時に界面活性剤を数滴添加する。

 [その他]
 
研究課題名:合成性フェロモントラップによるクワノメイガ発生予察法確立に関する研究
予算区分:県単
研究期間:平成9年度(平成7年~9年)
研究担当者:上田倫哉
発表論文等:なし
 
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