補強型フルオープンハウス利用による小ナスの高品質化


[要約]
補強型フルオープンハウスは盛夏期にハウス内温度を低下させ、日射量を増加させる。このハウスを利用した小ナスの栽培では、青ベタ症状果の発生が抑えられ、品質向上と増収が図られる。

高知県農業技術センター山間試験場
[連絡先] 0887-72-0058
[部会名] 傾斜地農業
[専門] 栽培
[対象] 果菜類
[分類] 普及


[背景・ねらい]
小ナスは業務用を主体として販売されており、品質による価格差が大きく、下級品を生産したのでは所得は上がらない。下級品の多くは青ベタ症状果によるもので、中山間地域における雨よけ栽培では、盛夏期にこの発生が多くなっている。そこで、品質向上策としてフルオープンハウスの利用を検討する。
[成果の内容と特徴]
  1. フルオープンハウスでは、風が通ることから日中のハウス内温度を従来の雨よけハウスより約1℃低下させ、日射量も20%増大させる(図1)。
  2. フルオープンハウスにおける小ナス栽培は、従来の雨よけハウスよりも青ベタ症状果の発生率が低くなり品質が向上する。また、収量も増加する(図3)。
  3. フルオープンハウスの補強策として、妻面と屋根面が重なる部分はマジックテープにより風の侵入を防ぎ、巻き上げフィルムの上にはハウスの膨れ上がりを押さえるフィルムを数カ所設置する(図5)。
[成果の活用面・留意点]
  1. フルオープンハウスは小ナスの他、雨よけ栽培のシシトウやトマトなどでも活用できる。
  2. 台風などの強風時には屋根面の被覆資材が膨れ上がることがあるので、防風ネットの設置など強風対策を実施する。
  3. 従来のハウスを補強型フルオープンハウス化するのに要する資材費は、10a当たり約30万円で、年負担額は約10万円である(図5)。
[その他]
研究課題名:環境制御による施設野菜の高品質生産技術の開発
予算区分:国補(地域基幹)
研究期間:平成10年度(平成6~10年度)
研究担当者:渡辺晃充、山下俊二
発表論文等:なし
 
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