愛媛県におけるマメハモグリバエとナモグリバエの寄生蜂の種構成の比較


[要約]
愛媛県下でマメハモグリバエ寄生蜂として3科13種、ナモグルバエの寄生蜂として3科11種を確認した。両種の寄生蜂種構成はほぼ一致する。

愛媛県農業試験場・生産環境室
[連絡先]  089-993-2020   
[部会名] 生産環境(病害虫)
[専門] 作物虫害
[対象] 果菜類
[分類] 研究


[背景・ねらい]
愛媛県におけるマメハモグリバエの発生は、1995年6月に確認された後、ナス、トマトの施設栽培と露地軟弱野菜を中心に県下全域に拡大している。本種はすでに高度の殺虫剤抵抗性を示し、また、本種の防除にヨーロッパでは奇生蜂を用いた生物的防除が広く行われており、国内でもこれらの輸入奇生蜂が農薬登録され、本格的な利用が始まろうとしている。
そこで、県内にもともと生息するハモグリバエ類の天敵である土着の寄生蜂は、新たに進入してきた本種の密度抑制にどのような役割を果たしているか、さらに輸入寄生蜂導入による生態系への影響の懸念からも本種の防除に土着寄生蜂の利用を検討するため、県下各地の本種の被害葉から寄生蜂を採集し、愛媛県における本種寄生蜂の発生実態を調査する。

[成果の内容・特徴]
  1. マメハモグリバエの寄生蜂として3科13種、ナモグリバエの寄生蜂として3科11種を確認した。両種の奇生蜂種構成は、非共通のものもあるが、ほぼ一致する(表1)。
  2. 両種の寄生蜂優占種は、若干異なる。マメハモグリバエからは、Chrysocharis pent hrus, Neochrsocharis formosa, Neochrysocharis okazakiiが多く採集されたのに対し、ナモグリバエからは、Chrysocharis pentheus, Diglyphus isaer, Chrysocharis pubicornisが多い(表1)。
  3. マメハモグリバエ寄生蜂の活動時期は種によって異なり、春~夏(Diglyphus isaea)、春~秋(Chrysocharis pentheus, Neochrysocharis formosa)夏~秋(Neochrysocharis okazaki)、秋~春(Hemiptarsenus varicornis)に大別される(表1)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 土着天敵を利用した防除研究に利用できる。

[その他]
研究課題名:新害虫「マメハモグリバエ」の防除技術確立試験
予算区分:国補(植物防疫)
研究期間:平成10年度(平成7~10年)
研究担当者:密田和彦、山崎康男
発表論文等:平成10年度第43回四国植物防疫研究協議会大会において発表
 
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