小型ロールベーラーを利用するスーダングラスの栽培及びサイレージ調製と解体技術


[要約]
小型ラップサイレージ用とするスーダングラスは播種量を6kg/10aとし、草丈が180~200cmで刈り取れば乾物収量が確保でき、ラップ調製も支障なく行える。梱包時水分は中水分に調整すれば、良質なラップサイレージが調製できる。また、その解体は、押し当て部を取り付けたカマで容易に行うことができる。

高知県畜産試験場・環境飼料科
[連絡先] 0889-22-0044   
[部会名] 畜産
[専門] 栽培
[対象] 飼料作物類
[分類] 普及


[背景・ねらい]
小型ロールベーラーの効率的利用と自給飼科の周年供給をねらいとして、夏作として収量が安定し、倒伏に強いスーダングラスの栽培および小型ラップサイレージ調製とその安価・簡易な解体技術を開発する。

[成果の内容・特徴]
  1. 播種量6kg/10a(通常の約1.5倍)で散播し、刈取は草丈180~200cm程度とすることで、乾物収量が確保できる。また、桿径や茎の強度、草丈の点で、ラップ調製に支障は無い(表1)。
  2. 晴天時にレシプロモアで刈り取った場合、午前10時での水分85%程度は、3時間後に反転を1回行えば、5時間後には水分70%近くになり、翌日の午後1時には60%近くになる。
  3. ラップサイレージは原料を中水分(52~71%)で調製すれば発酵品質は良好で、3ケ月後でも発酵品質は低下しない。また、水分が高水分(72%以上)の場合には糖蜜を添加すると発酵品質を改善できる(表2)。
  4. 小型ラップサイレージの解体は、押し当て部を取り付けたカマでラップ円柱の半径を切断するのがよく、それに要する時間は1分以内で、安価で簡易にできる(表3)。

[成果の活用面・留意点]
  1. この技術は、冬作イタリアンライグラスを組み合わせると、小型ラップサイレージの周年供給体系で、2.4~2.6トン/10aの年乾物収量が期待できる。
  2. 6月中下旬に播種すれぱ、刈取が梅雨明け後になり予乾条件が整うため、高品質のサイレージ調製が確実にできる。
  3. この技術は、水田転作田での生産に活用できるが、湿潤な圃場や風通しの悪い圃場では紫斑点病が多発する可能性があるので注意する。
  4. この技術は、中型ロールベール体系にも適用できる。

[その他]
研究課題名:四国地域におけるソルガムの小型ラップサイレージ調製給与技術の開発
予算区分:国補(地域重要)
研究期間:平成10年度(平成8~10年)
研究担当者:豊田陽一、日高亜紀、生永治彦
発表論文等:高知県畜産試験場研究報告第18号記載予定

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