ミカンハウスにおけるミカンキイロアザミウマの増殖源
- [要約]
- ミカンキイロアザミウマのミカンハウス内での主要な増殖源は雑草である。発生量を低く抑えるためにはハウス内の除草の徹底が重要である。
香川県農業試験場府中分場・環境担当
[連絡先] 0877-48-0731
[部会名] 果樹・生産環境(病害虫)
[専門] 果樹病害虫
[対象] 果樹類
[分類] 指導
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- [背景・ねらい]
- ハウスミカンにおけるミカンキイロアザミウマに対する防除方法は、薬剤散布か中心となっている。しかし、効果の高い薬剤が少ないこと、費用や労力の面で負担が大きいこと等問題が多い。また、ハウス内の発生生態については不明な点も多いため、防除方法は確立していない。そこで、ハウス内外の発生消長、ハウス内雑草上の寄生消長等を調査し、防除方法を検討する。
[成果の内容・特徴]
- ミカンハウス内外のミカンキイロアザミウマ成虫の発生消長を粘着トラップで調査すると、ハウス内では側窓開放前の冬期においても高い密度で発生が認められる(図1)。
- 調査したミカンハウス内に発生したアザミウマの大部分がミカンキイロアザミウマであり、本種はハウス外では4月頃から発生か認められるが、ハウス内と比較して発生量は少なく変動の幅も小さい(図1)。
- ハウス内雑草上にアザミウマ類幼虫か確認され、幼虫数かピークとなった直後には、ハウス内粘着トラツブでミカンキイロアザミウマ成虫の誘引数もピークになる傾向が認められる(図1、図2)。
- 果実への寄生は開花期と果実の着色期頃に認められるが、幼虫数は少なくミカン果実は主要な増殖源ではない(図3)。
- したがって、ハウス内の雑草から、ミカンキイロアザミウマ成虫が果実へ飛来すると考えられる。なお、今回の調査において生息密度の高かった草種はスズメノカタビラである。
[成果の活用面・留意点]
- ミカンハウスにおけるミカンキイロアザミウマの発生量を低く抑え、薬剤防除回数を低減するためには、ハウス内及び周辺の除草を徹底することが重要である。
[その他]
- 研究課題名:飛来性害虫防除技術の確立
予算区分:県単
研究期間:平成10年度(平成4~13年)
研究担当者:米澤晃子、衣川 勝
- 発表論文等:なし
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