急傾斜かんきつ園におけるレインガンを用いた防除及び灌水技術
- [要約]
- トラックにレインガンを搭載すると、2m幅の園内道を効率的に利用でき、急傾斜地園の防除の省力化や品種区画毎の灌水が可能である。
愛媛県立果樹試験場南予分場
[連絡先] 089-977-2100
[部会名] 果樹
[専門] 機械
[対象] 果樹類
[分類] 研究
- [背景・ねらい]
- 傾斜16度以上の急傾斜かんきつ園では、防除や灌水などの管理作業に多大の労力を要し、さらに、品種が混在してる園地ではスプリンクラーを利用した防除や灌水が難しい。
そこで、幅2mの園内道が設置された急傾斜地園においてレインガンをトラックに搭載し、これによる防除及び品種別潅水技術を確立する。
[成果の内容・特徴]
- 灌水用に開発されたレインガンを1,200㍑容量のタンクと共にトラックに搭載することによって移動が可能になり、小回りも利くため2m幅の園内道を有効に活用できる。
- 10aあたり800㍑散布する場合、トラックを12.6m/分の速度で移動させながら散布範囲25mを散布するとその所要時間は4分程度と短く、防除作業の効率が向上する。
- 散布液が樹冠上部から雨状に降りかかるため葉への付着程度は高く、急傾斜地及び平坦地のいずれも防除効果は高い(図1、写真1、表1)。
- レインガンによる散布範囲の調節は容易であり、離在した園地の品種区画毎の灌水が可能となる。なお、30mmの灌水所要時間は、1aあたり5~13分と効率的である。
[成果の活用面・留意点]
- 多くの既存の2mの園内道が設置された園地において、既所有のトラックやタンクを利用できるため低コストで、殺菌剤や訪花害虫あるいは液肥などの散布に迅速に省力散布できる。ただし、広葉の品種の葉裏への付着度が劣ることからマシン油やカイガラムシなどの防除はスプリンクラー同様に手散布の必要がある。また、その散布量から薬量がやや多くなりがちになるため、園地に応じた散布マニュアルを作成して効率よく実施する。
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- [その他]
- 研究課題名:傾斜地カンキツ園の軽労働・省力生産システム開発に関する研究
予算区分:県単
研究期間:平成10年度(平成5~継続)
研究担当者:笹山新生、高木信雄、野中 稔
- 発表論文等:なし
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